短所と長所、弱みと強みは同じですよ!

「長所は何ですか?」と聞かれても、自分のことなのに上手く答えられない人がいます。短所ならたくさん出るのに、長所は出てこない。でも、短所がたくさんあるということは、同じくらい長所があるということが言えます。

ようするに、短所は長所につながる、という前提に立ち思考を柔軟にすれば、長所は見つかります。

長所と短所と同じように、強みと弱みに関しても、相互に関連しているという前提に立てば、意外な自社の強みが浮かび上がります。

今回は、短所と長所を関係を紐解きながら長所を見つけ、同時に自社の強みについて考えていきたいと思います。

1.長所と短所は相互に関係している

長所と短所は相互に関係しています。短所があるからこそ、その反対の長所も存在するのです。例えば、頭が固いという短所がある場合、その人は一度決めたことなどからぶれない特徴も持っているかもしれません。頭が固いと思われることもあるかもしれませんが、一度決めたことを貫く姿勢は誉められるべき長所となります。自分の短所を見つけることで、自分自身の長所も見つかるのです。

2.状況が変われば、長所と短所が入れ替わる

状況は常に変動しています。同じ行動が必ずしも同じ結果につながるわけではありません。そのため、状況が変わるときには、長所と短所も入れ替わることがあります。例えば、頭が固いという短所も、一度決めたことを守る必要がある場面では、頑固な性格が役立つことがあります。自己評価ではなく、状況に応じて考えることが大切です。

3.意味付けを変えれば、長所と短所が入れ替わる

同じ行動でも、意味付けを変えることで、長所と短所を入れ替えることができます。例えば、頭が固いという短所を、「一度決めたことからぶれない」という意味で捉えると、頑固な性格が必要な仕事に向いていると言えます。スキルや性格を客観的に見つめ直し、意味付けを変えることで、自分の長所を見つけ出しましょう。

4.会社の強みや商品の強みも同じ理屈で考えられる

長所や短所だけでなく、会社の強みや商品の強みも同じような考え方で見つけることができます。例えば、競合他社と比較して「うちは開発能力がライバルよりも弱い」というのは短所のように思えます。しかし、ここで開発能力が弱いことがメリットになる状況は無いかと考えてみます。

そこで、開発能力は弱いので、既存製品のリニューアルに注力することができるというように視点を変えることも可能になります。

また、開発能力が弱いという意味付けを、一度開発した商品を長く、大切にすることができる。というような意味付けにしてみたらどうでしょうか。他社との違い浮き彫りになり、経営戦略の方向性が見えてきそうです。

物事の捉え方は一つではありません。

今回のように、短所が長所になるように、弱みが強みになるように、柔軟に思考することで、長所も強みも、そしてそこから浮き彫りになる、自分自身の特長や会社の特長が明確になってきます。

全ての人に長所があり、全ての会社に強みがあります。思考を柔軟にして見つけていくことが成長に大きく影響してくると思います。

ホームページ:https://www.hricoaching.com
Facebook :https://www.facebook.com/hricoaching/

出来事の意味付けを変えれば行動が変わる

皆さんは、行動が何によって引き起こされると思いますか?人のやる気に満ちた行動を、多くの経営者やリーダーは求めていますが、簡単に「モチベーション」という一つの単語で片づけてしまいます。この「モチベーション」という単語で片づけてしまうことが、やる気に満ちた行動を起こせる人を意図的につくり出すことを大きく邪魔していると感じています。

そこで、今回の記事では、意図的に人のやる気を引き出す方法を考えてみたいと思います。

行動は意味付けによって引きこされる

意味付けとは、私たちが何らかの行動や出来事に意味を与えることです。同じ行動や出来事でも、人によって異なる意味が付けられることがあります。例えば、ある人にとっての失敗は学びの機会であり、成長のきっかけかもしれませんが、他の人にとっては挫折や敗北感を引き起こすものかもしれません。

意味付けは自分自身で行うものですが、他の人や環境が、意味付けに影響を与えます。組織やリーダーが与える意味付けは特に強力で、メンバーの行動やモチベーションに大きく影響を与えることを理解する必要があります。

なぜ大谷翔平は「あこがれるのを止めよう」と訴えたのか

皆さんもニュースなどで、知っている方もいると思います。野球の大谷翔平選手は、2023年の対戦相手アメリカとのWBC決勝の前に、選手全員に「あこがれるのを止めよう」と訴えました。彼は、他の選手にあこがれることが結果的に勝つための行動を制限することを知っていたと思います。実際に大谷選手は、自身の成功を他の選手と比較することなく、自分なりの目標に向かって努力し続けてきましたし、今回のWBCでは見事、スター選手ぞろいのアメリカを破り優勝しました。

この例からもわかるように、意味付けは自分自身や他の人の行動に大きな影響を与えます。あこがれることや比較することは、自分を制限し、モチベーションを損なう可能性があります。意味付けを変えることで、より良い行動やモチベーションを引き出すことができるのです。

意味付けは意図的に変えられる

意味付けは意図的に変えることができます。自分自身の意図的な意味付けの変化や、他の人や環境から与えられる意味付けに対して自分の意識を向けることが重要です。

例えば、達成できなかった目標を失敗ではなく、学びの機会として捉えることができます。また、他の人の成功を刺激として受け取ることもできます。意図的な意味付けの変化は、自己肯定感や自己効力感を高め、モチベーションを向上させる効果があります。

意味付けを変える4つの方法

起きた出来事の意味付けを変える4つの方法があります。これから、それぞれの方法について説明していきます。

  • 「非難」するよりも「求める成果」

何か問題や困難な出来事が起きた場合、私たちはつい非難することがあります。しかし、非難するだけでは解決策を見つけることはできません。代わりに、私たちは「求める成果」に焦点を当てるべきです。つまり、問題の根本的な解決策や望ましい結果に向かって考えることが重要です。この方法を使うことで、より前向きなアプローチが可能になります。

  • なぜ?と理由を求めるよりは「どのように」

出来事が起きた時、私たちはなぜそれが起きたのか、理由を追求する傾向があります。しかし、このような理由探しは、焦点を問題に向けてしまいがちです。代わりに、私たちは「どのように」問題を解決できるのか、目的を考えるべきです。具体的な行動や解決策にフォーカスすることで、より効果的なアプローチが可能になります。

  • 「失敗」を悔やむよりもフィードバック

失敗やミスをした場合、私たちは悔やんだり後悔したりすることがあります。しかし、このような悔やむ感情は前に進む妨げになることがあります。代わりに、私たちは失敗から学び、フィードバックを受け取ることが重要です。他の人の意見やアドバイスを聞きながら、自分の行動を改善することができます。このように、失敗を負の感情ではなく成長の機会ととらえることが大切です。

  • 「無理、と諦める」よりもas if モデル

困難な状況や目標を達成するのが難しいと感じた時、私たちは「無理だ」と諦めてしまうことがあります。しかし、as ifモデルを使うと、達成したい目標をイメージしながら行動することができます。つまり、無理だと思うかもしれないが、もし、達成できるとすれば、というように仮説を考えるように問題を捉えてみることです。

そうすることで、無理だという固定化された考えから脱出ることができます。

以上が起きた出来事の意味付けを変える4つの方法です。非難するよりも求める成果に焦点を当てること、なぜ?と理由を追求するよりもどのように問題を解決できるのかを考えること、失敗を悔やむよりもフィードバックを受け取ること、無理だと諦めるよりもas ifモデルを使うことが重要です。これらの方法を実践することで、より前向きなマインドセットを持ち、問題解決や目標達成に向けて努力することができます。ぜひ取り入れてみてください。

ホームページ:https://www.hricoaching.com
Facebook :https://www.facebook.com/hricoaching/