社員のパフォーマンスを最大化させる為のメンタルの持ち方

経営者の皆さんのほとんどは、社員のパフォーマンスを最大化したいと考えてると思います。そして、それが上手く進んでいるところと、思うように進んでいないところもあると思います。

上手く進まないのはなぜなんでしょうか?

社員にやる気が無いからでしょうか?

その原因が、経営者である皆さんの考え方や感情の持ち方にあるとしたら、これから先が明るくなってこないですか。

なぜなら、過去と他人は変えられないけれど、自分自身はあなたの力で変えることが可能なのですから。

そこで、今回のテーマは社員のパフォーマンスを最大化する為の、経営者が持つべき考え方や感情、つまりメンタルの持ち方について示していきます。

本題に入る前に、皆さんに聞きたいことがあります。

皆さんは社員に求めていることは、あなたの指示通りに動く忠実なロボットですか?

それとも、目標に向かって主体的に動く人ですか?

 このどちらが正しいということを議論したいわけではありません。皆さんが社員に求めているのはどちらかなのかを、皆さん自身が知っておく必要があることを伝えたいのです。

 なぜならば、実は忠実なロボットを求めているのに、表面的には主体性を求めているとしたら何が会社の中で起こるでしょうか?

 おそらく、普段は社員に対して、「主体的に自分で考えて行動することが大切だ」という事を様々な機会に言っていると思います。

 ところが、現場で社員が主体性を発揮すると、「何で指示を待たなかったのか」「勝手に動くんじゃない」などと注意するということが起きているかもしれません。

 この逆もあります。実は主体性を求めているのに、社員に考える時間を与えずに、具体的な指示を社員が考える前に出してしまう。

 いずれにしても、言動不一致になり、社員も経営者である皆さんもストレスを抱えることになります。

 社員に、皆さんの言うことを忠実に実行するロボットを求めてはいけないと言っているのではありません。

 社員に求めていることを、皆さん自身が自覚しているということが大切なんです。それがパフォーマンスを最大化する第一歩になるかもしれません。

 そして、本題に入っていきます。まず意識しなければならないことは、社員は人だということです。「当たり前のことを言うな」とお𠮟りを受けそうですが、ここのところ忘れている方が多いのも事実です。

 人であるということは、感情があるということです。ところが仕事だから感情は持ち込んではいけないと考えている方がいるということなんです。

 もちろん、経営者である皆さん自身も仕事に感情は持ち込んではいけないと考え、社員にもそれを求めているかもしれません。

 ところが、人であるということは感情をどんな時でも、切り離すことはできないということです。感情を出してはいけないと思っても出てしまうのが感情です。

 モチベーションのようなポジティブな感情は出したいが、怒り、悲しみ、不安などは出したくないと思っても無理だということです。

 なので、パフォーマンスを最高に持っていくためには、人の感情を意識することが必須になります。

上の図は、人が外界(自分自身の外側)から情報を受け取り、それを認識して行動に移し結果にいたるプロセスを示しています。

 まず、人は外界からの情報を脳で認識します。外界の情報には様々なものが含まれます。出来事はもちろんのこと、今置かれている環境や他人の言動もすべて外界の情報です。

 脳での認識によって、ひとは意味づけを行います。例えば、売上データを見て(認識)売上が落ちている、上がっている。5%落ちている、5%上がっているなどの意味づけが行われることになります。

 そしてその意味づけは続き、「このままではまずいぞ」とか「よく頑張った」とかと続き、感情が動かされることになります。不安、恐怖、感動、喜びといった感情が沸き上がります。この感情は行動の質に影響します。

 感情が行動の質に影響を与えるので、モチベーションが大事だとか、ネガティブな感情を持ってはダメだとかという発想になるわけです。

 一方で、認識から意味づけに至った後は、行動の内容や量の選択が始まります。5%売上がダウンしている。このままではまずい、顧客への訪問頻度をこれまでの倍に増やそう。という具合に行動の内容と量を決めていくわけです。

 そして、この行動が結果を生みます。この結果はまた外界の情報の一つになるというプロセスが常に回っていることになります。

 言い方を変えると、結果は過去の行動により生まれた情報の一つだと言えます。その結果を最高の結果にする為には、結果に至る行動を最高にすることが必要条件になることがこの図を見れば分かると思います。

 つまり、最高の結果を求めるのであれば、最高の行動をすることが必要になります。結果に意識を向けるのではなく、行動に意識を向けて、日々最高の行動を実践することが求められることになります。

 ところが、人は結果に一喜一憂してしまいます。良い結果が出れば喜び、悪ければ怒りや落胆した感情が沸き上がる。この感情は自然であり人らしい感情として必要だと思います。問題はこれが長引き次の行動に悪い影響を与える場合です。

 結果によって感情が動かされ、それが悪い影響を及ぼす場合の要因として、人の価値と結果を同じと考えてしまうことがあります。

 「お金持ちは偉い人だ」「社長は偉い人だ」「売上を上げられる人は偉い人だ」逆に「お金が無いのはダメ人間だ」「平社員は社長よりレベルが低い」「売上が低い社員は無能だ」

などと考えてしまうということです。

 すこし冷静に考えれば分かると思いますが、結果と人の価値が同じと考えるのは間違いです。人の価値は結果に関わらず、平等に大切で価値があるものです。

 なので大切なのは、「結果と人の価値は一緒にはならない」と意識することです。分かっていても、つい結果と人の価値を一緒にして、目標数字が達成できないと落ち込んでしまったり、目標が達成すると必要以上に自信を持って。いわゆる天狗になってしまうことはあると思います。

 一度できた思い込みは簡単には変えられません。しかし、「結果と人の価値は一緒にはならない」ということを日ごろから意識することが、単に理解から実践へと移行させていきます。

そして次に意識したいことは「過去と他人は変えられない。未来は分からない」ということです。

 結果と人の価値を一緒だと思う人は、過去を変えようともがいているかもしれません。他人を自分の思い通りに動かそうとしてもがいているかもしれません。

 過去は変えられません。但し過去から学ぶことはできます。未来のことは誰も分かりません。但し、望む未来に向かって、今の行動に集中することはできます。

 ここまでのことをまとめると、社員のパフォーマンスを最高にするためのメンタルの持ち方としては2つです。

 「結果と人の価値は一緒ではない」ということを意識する

 「過去と他人は変えられない。未来は分からない」ということを意識する

この2つの意識を日頃からもつことがメンタルトレーニングになります。

 このメンタルトレーニングを続けることで得られることは、間違った思い込みや変えられないものに感情を奪われることが無くなることです。

 そして、大切なことに集中できるようになることです。その大切なこととは「行動」です。行動しなければ結果は得られない。

 この行動に集中し、行動の変化に注目することです。とくに社員のパフォーマンスを最大化させるためには、社員の行動の変化に注目することが必要です。

 結果を出すための行動ができたか、できなかったかは、これも一つの結果です。そしてこの結果はその時点での社員の経験や能力によるところが大きいです。

 つまり、過去の経験に視点を当て、これからの未来の為に結果を生む行動に視点を当ててていないことになります。今を基準にして、行動の変化を見て、求める行動に向かう行動が促進されるよう応援していくことが大切になります。

 行動しなければ結果は出ないことを腹に落として、行動のパフォーマンスが最大化さえることを経営者である皆さんには目指して欲しいと思います。

お問い合わせ先

エイチアールアイ合同会社 t.hatani@hricoaching.com

問題とは?売上の低迷を問題と捉えると解決は遠のきます

デジタル変革の時代にはり社会環境の変化に続き、皆さんの会社の市場環境も大きく変化していると思います。

 そして、その変化に対応することの難しさを感じているのではないかと推察します。なぜなら、日本のGDPはずっと横ばいだからです。その中で、日本のサラリーマンの平均給与も横ばいで伸びていないという状況が続きすぎて、当たり前の感覚を持っている人も多数派になっているかもしれません。

 これらは、実は社会の変化のような皆さんの周りの環境変化に問題があると思っていませんか?もしそう思っているとしたら、この問題の捉え方が現状を変えられない一番の理由かもしれません。

 例えば、皆さんはどんな問題を抱えていますか?よく聞こえてくる問題は、
1. 売上と利益の問題
2. 人材の問題
大きくこの2つです。

 そして、この2つを問題だと認識して、解決しようと思っても、解決できていないという現実に悩むことが多いと思います。

 なぜなら、これらは取り組むべき「問題」ではないからです。では、何が問題なのか、何を問題として取り組む必要があるかがポイントになります。ここが今回のテーマになるわけですが、ここの理解の為に、次の図を見ていただきたいと思います。

これは、人が外界(自分の外)から情報を受け取り、行動し、何らかの結果に至るプロセスを表した図になります。

 人は外界から情報を認識し意味づけするところから始まります。その意味づけによって思考が開始されます。例えば、今月の売り上げデータの金額や前月比5%ダウンという情報を認識したとします。その認識から売り上げが落ちているという意味づけをするというプロセスです。

 そして、その意味づけによって、思考が働き行動の選択を行うのと、一方では感情が動きます。例えば、売上が落ちているという認識から売り上げ増の対策を思考し、営業にハッパをかけるという行動の選択をする、一方では「このまま落ちていったらどうしよう」というような不安という感情が拡がっているかもしれなせん。

 そして次は、思考が行動の内容や量を決め、感情は行動の質に影響を与えながら、結果が生まれる。さらにその結果は外界の情報として新たな認識情報になるというプロセスが回っていきます。

 先ほどから用いている例で表現すると。営業にハッパをかけるという行動の内容の選択が起こり、営業会議で全員にハッパをかけ、営業部長には個別に対応策を指示するというような内容と量になるかもしれません。

 一方では、不安という感情が動いているので、営業部長には激しくプレッシャーをかけているかもしれません。

 そして、その行動の結果が生まれます。望む結果なのか、望んでいない結果なのかは別として、行動による結果が生まれるのです。そうして、この結果は新たな外界の情報として認識されることになります。

 いかがですか、このプロセスが全ての人の中で動いています。そして、このプロセスをもとに問題を捉えていくと、どこを問題として捉えて解決していくのがよりハッキリと見えてきます。

 そこで、先ほどの2つの問題をこのプロセスのどこに問題があるかを見ていくと、これまで問題だと思っていた事とは違う捉え方が出来ると思います。

 まずは、売上や利益についてですが、このプロセスに当てはめると、売上や利益は「結果」になります。

 ここで意識したいことは、結果は良いも悪いも過去の行動によって生まれたものです。過去と他人は変えられないという表現があるように変えることはできません。つまり、問題として認識しなければならないのは、変えられないものではなく、これからの「行動」にあるということです。

 例えば、結果として売上が先月対比5%ダウンということならば、その結果を生んだ「行動」の内容や量そして質に意識を向けていく必要があります。

 そこに意識を向けていくと、
 昔からずっと行動に変化が無い
 同じことをやっていてはダメだと分かっているけれど、何をしてよいか分からない
 会社として新しい戦略は組んだけど実践ができていない
というような状況が見えてくるかもしれません。

 そうすると、問題は「市場の変化に対応した戦略が分からない」ということであったり。「戦略はあるけれど実践する能力や経験が足りない」「やるべき行動は分かるけれど、それが成果を出すか自信が無い」などと言った、真に解決すべき問題が見えてきます。

 人材の問題にしても、良い人材が採用できない、人手が足りない、社員が指示待ちで指示が無いと動かないというような問題は「結果」という認識ができます。

 行動に意識を向けてみると、
 「良い人材が採用できない」というのは、採用活動ができていない、求める良い人材の基準が分かっていない、良い人材が集まる条件または社内文化が無い。
 「人手が足りない」というのは、人はいるけれど、能力が不足している、
 「社員が指示待ち・・」というのは、指示の出し方、指示待ちでなければ不安になるという社内文化がある
このように、結果を問題だと意識する場合と違う問題が見えてきます。

 問題を間違うと、皆さんが望む結果からは遠のいていきます。真の問題解決に取り組むと、時間はかかったとしても、必ず望む結果へと近づきます。

行動しなければ結果は出ません。その行動が違っていると皆さんが望む結果は出てきません。この真の問題を見つける為に、結果ではなく行動に焦点を当てていきましょう。

YouTubeチャンネル:羽谷朋晃のリーダーも楽じゃない

https://www.youtube.com/channel/UCSBk-BKWftt9M_epCBQRR-w

ヴィジョン経営が上手くいかない、理念経営が進まない

動画は以下のURLをクリックしてみてください
https://youtu.be/Rd2dPNTQqyQ

ヴィジョン経営、理念経営について、考えてみたいと思います。

それも、最近経営者の方から聞こえてくる話があるからです。

ヴィジョンも理念も一応、置いているけれど、それがどれくらい経営に役立っているのか良くわからない

社員には結局関係ないんじゃないのかな?ヴィジョンや理念を毎日朝礼で唱和しているけれど、それがどう影響しているのか分からない。現実の経営では必要ないのかもしれない

でもね、ヴィジョンと理念とかっていうことの意味定義をきちんと分かってビジョンを作る理念を作る。

あるいはヴィジョンなんていらないよ理念なんていらないよって言うにしても、ちゃんと意味や定義を分かったうえで選択した方が良くないですか。

そんなことを無視して、感覚だけで、関係ないよ、仕事には関係ないよって思うんじゃなくて、ちゃんと分かって選択した方がいいですよね。

そこで今日は皆さんと一緒にヴィジョンと理念について考えていきたいなっていう思ってます。

まず考えたいのは、ヴィジョンと理念ってどう違うんでしょうか?

結構、この区別が曖昧なところがあるような気がするんですけど、皆さんのところではどうですか?

ヴィジョンと理念、ちゃんと区別してますか?

ちゃんと区別してるよ!うちではヴィジョンと理念とちゃんと2つ創ってあるからね。

創ってあるからではなくて、ちゃんと区別して使われてますか?

あるいは区別して創られていますか?

ここで曖昧のままではいけないと思ってちゃんと定義したいですね。

ヴィジョンとは、ある未来に実現する状態や姿と定義できます。ある未来に実現する姿です。なので具体的であれば、あるほど良いですね。未来にどんな会社になっているのか?どんな人になっているのか?

それを具体的に見える形で、そして評判や聞こえる声の形で、そして湧き上がる感情のようなもので表現したビジョン。それは未来に到達すべき目的地です。

例えば、未来、そう10年後に日本一の会社になってるぞ!

10年後に10億は稼いでるぞ!といった、具体的な、ある到達地点。

そしてそれは今すぐである必要はないかもしれないですけれど、必ず到達するんだという感情が湧き上がる到達したいところ。

そこを示してるのがヴィジョンと定義しましょう。

理念とは、どう定義できるでしょうか。理念は、今、ここに存在します。

ここが重要なんですね。理念は未来のある時に到達すべきものではないって言うことです。理念は今ここにある。

理念行動指針と言われますね、価値観とか理念は 同じカテゴリーとして捉えてきたいなと考えます。

日々の行動、自分たちの行動をどのようなものにしているのか。

どのようなところに基準を置いて行動していくのか。仕事も、そして部下と上司との関わり、人と人との関係性、お客様との関係性。

そういったものをどのように作っていくか、どのような基準を持って作っていくかっていうのが、その基準になるのが理念というふうに定義していきたいと思うんですね

理念は今こここの瞬間、すでに存在する。理念と共に生きる、という言葉がよく使われますね、まさしくそうです。今ここに存在する!今このように話をして、じゃあどのような話をするのか?

そいうことの基準になるのが理念です。

また、メーカーだと、どのようなものを作って、どのようにそれを売り、どのようにお客様接するのか?

繰り返しですが、上司と部下との関係性。同僚同士の関係性、そして会社の環境づくり。

そういったもの全てを理念に則って行う。ということになります。

こう考えるとヴィジョンと理念は、明確に違いがありますよね。

まずはここを明確にして、前へ進んできたい思います。

では、次にヴィジョン経営というところに入って来たいなって思います。

その前に、ここで一つ皆さんに前提として置いておきたいものがあるんですね。

ヴィジョンにしても、理念にしても同じですが、前提にしたいことがあります。

それは、全ての人、老若男女、子供であろうが大人であろうが、

全ての人にヴィジョンや理念があるという前提を正しいとすればいかがでしょうか

ただし、そのヴィジョンや理念に気づいていなかったり、当初はもっていたけれど、諦めて、持っててもしょうがないと思って見ないように封印をしているとかと言うな事は当然存在します。

だから表に出てこないということですね。でも、見えない、見ないだけで、ヴィジョンや理念を全ての人が持っているとしたら。

そしてヴィジョンはそこに向かって人が動き出すエネルギーになり。理念は日々の行動がその理念に沿って行われる。

そういったものを全ての人が持っているとしたらどうでしょうか

会社にビジョンがなかったらどうなるでしょう。

もちろんそこにいる人々もみんな自分のビジョン気づいていない。

どんな組織になっているでしょうか

ひょっとしたらみんなバラバラに動き出すかもしれません。

でも現実には、人はそういうわけにいかない、他人の影響を必ず受けます。

そして、大人ですし、上司から言われたことには、ちゃんと従います。

従うけれど、気持ちは他を向いているかもしれません。上司が言ってる指示と無意識に自分が思っている方向と、違ってたら、人の力は100%そして 120%の力を発揮するでしょうか?

答えは明らかです。発揮するわけないですよ。人の能力が100%発揮できるわけないですよ。

自分が望んでることと、上司の指示と違うんですよ。自分はこういう行動をしたい、こういうことを基に行動したいと思ってる事と、上司の指示と違っていたら。

本気で真剣に取り組むでしょうか。

どっかで手を抜いたりミスをしたり、当然ありますよ。

こう考えていったときに、このままでいいでしょうかと問いたいです。

このままでいいわけないですよね。

ヴィジョン、理念が必要なんです。あることで、みんな、もう1回自分の無意識に存在するヴィジョンや理念と向き合うことができるようになるんです。

そして重要なのはこの会社が示すビジョンや理念と一人一人の社員が持っているけれど、気づか気づいていないヴィジョンと共通点を見つけなくてはいけません。

もし、共通点が見つからなければ、その組織ではいてはいけないことを指してると思います。ヴィジョンや理念が違うということは、会社にとっても不幸ですし。

個人にとっても不幸です。なので、しっかりとヴィジョンを持って共有するというところを探していくというのは共有ヴィジョンです。

上から指示されて、ここに行くぞって言われて。

ハイわかりましたっていうようなものではないんですよ。

人間は皆、それぞれ尊厳があります。

だからこそ共有ビジョン、共有理念にしていく必要がある。

社長や幹部が作ったヴィジョン、それすら社長が本気で思ってるかどうか分かりません。何か美しい言葉を並べている。株主にとって響きがいい言葉を選んだだけで、本気で思ってないけどそういえばを使ってる可能性もあるんですよ。

そこも見直す必要があります。

なので、まずは社長や幹部社員が本気で思ったヴィジョンになっている。

そして社員一人一人のヴィジョンや理念と共有していくっていうことをしっかりやる。

意識してやってるかどうかは別として。

しっかりとやれている会社はヴィジョン経営、理念経営が成功するんですよ。

そうじゃないところは社長と社員が乖離して、うまくいかないんですよ。

また、会社にビジョンがあっても社長が心の底では違うヴィジョンを持っていたら、

実際行動に出るのは心の底にあるヴィジョンにそう行動です。

言行不一致が起こることになります。

共有ヴィジョン、これがないとヴィジョン経営、理念経営はうまくいかないですよ。

うまくいかなくて当たり前ですよ。

うまくいくとしたら、偶然一致した社員達が集まってるっていうことです。

徐々にこの偶然一致することも難しくなってます。

なので共有ヴィジョンを創っていくことが必要になります。今日はここまでです。また次はヴィジョン経営、理念経営をどう進めていくかについてお時間頂いてお話していきたいと思いますまたよろしくお願いします

社長の指示を聞かない幹部社員

先代社長から会社を引き継いだ新しい社長の方々からよく聞く問題の中に、「先代からの幹部社員が言うことを聞かないんだよね」というようなことが多く聞かれます。

会社を先代よりもさらに発展させよう。時代の流れに合った会社に変えていこう。業界が低迷している中で会社を変革していかないと、業界の低迷のままに会社も低迷してしまう、今のうちに会社を変えていこう。

というように会社のことを思い、社員のことを思って会社を変えていこうと思えば思うほどに幹部社員が反対する。こんなことが起こっていませんか。

そこで今回は、幹部社員を含めた社員が社長の指示に従わない理由やその対処方法をまとめていこうと思います。

内容としては

  • 社長も社員も自分が正しく相手が間違っている
  • あなたのマネージメントに矢印をあてて考えてみませんか
  • 分かっていても人は行動に起こせないことが多くあります

以上の3つの内容をそれぞれの対応方法も含めて示していきたいと思います。

社長も社員も自分が正しく相手が間違っている

それでは、はじめに「社長も社員も自分が正しく相手が間違っている」の話から進めたいと思います。それで、まずは社長のあなたに質問です。「あなたはどうして会社を変えたいと思うのですか?」

なにを今さら当たり前の質問をするんだと思われる方も多いと思います。会社を変えたいと思う背景には、このままだと会社が良くならない、それどころか衰退する。などの危機感があるかもしれません。

そして、その危機感が、あなたは正しいと言う確信がありますよね。でも、あたが、その確信のもとで実施しようとする施策を見た時に、社員はそんなことをすれば、昔からの顧客からの反感をかう、社員がついてこなくて、会社を辞めてしまうなどと思うかもしれません。そして社員もあなたと同じように、自分の考えや行動が正しいと思っているかもしれないんです。そして変化することに危機感を感じるのです。

つまり、社員も会社のことを思って、あなたのやろうとしていることに反対しているのです。お互いに自分が正しくて、相手が間違っていると思っている。この状況の扱いを間違ってしまうと、同じ「会社を良くしたいと」という目的を持ちながら対立が続くことになります。

では、このような場合はどのように対処していけばよいのでしょうか。

まず初めにすることは、反対する社員に目を向けることではありません。あなた自身の目的を明らかにしてください。会社を変革しようと思う、あなた自身の目的です。

それは、会社をどのように変えていきたいからですか?売上や利益をどのくらいにしたいのですか?売上や利益が目的に達したら社員にはどのように還元されるのでしょうか?そして会社はどんな会社になりますか?ただ会社を変えなければならないと思うのではなく、具体的にどうなりたいかを明らかにしましょう。

そして、その目的(ヴィジョンといえるかもしれません)が具体的に表現できるようになってから、反対する社員と向きあいましょう。でも、「なぜ反対するんだ、理由を聞かせてくれ」なんて言ってはダメです。これは喧嘩をうっていることになりかねません。

ちょっと話がずれますが、なぜ(Why)の質問は、相手の価値観や信念に投げかける質問です。あなたは、ただ理由が知りたいだけかもしれませんは、聞かれている方は責められていると感じたり、取り調べのように受け取る可能性が大きくあります。

責められたり、取り調べを受けたりしたら、人は良い気がしません。それで本当は思ってもいないことを返答したりすることも出てきます。例えば、あなたが「どうして私の指示に従わないんだ?」なんて質問すると、社員は「こんなバカな施策に従えるわけがない!」なんて応えるかもしれません。そうなったら、感情のぶつかり合いですね。

そこで、もう一度自分に問いかけてみてください。なぜ(Why)の質問をする目的は何でしょうか?理由を知りたいからでしょうか。理由を知ってどうするのでしょう。

おそらくですが、理由を知ることで、改善点を見つけたり、今の関係性をもっと良くしたい。つまりは仕事の成果を高め、会社を良くしたいという目的があると思います。ただ、相手を困らせたい、いじめたい、なんていう気持ちは微塵もないと思います。

ならば、改善点を見つけるならば、なぜ(Why)ではなく、何を(What)をどのように(How)やったかの質問になります。

そして、本題にもどり、関係性の改善や、ゴールの共有が目的ならば、社員がおこなっている行動によって、社員は何を得ようとしているか、どんな成果を求めて今の行動をおこなっているかが質問によって求める答えになります。

そこで、あなたが社員に向き合って聴く質問は、「今の活動によってあなたが求めている成果はどんな成果ですか?その成果が得られると会社は何が得られますか?」「そしてその成果が得られると、あなたがその成果によって得たいものは何ですか?」

この質問によって、求めているゴールへと近づいていきます。そして、あなたも社員も、会社を良くしたい、社員の成長や働き甲斐を高めたいといった共通のゴールを持っていることがお互いに理解できるようになります。(但し、お互いが自分の私利私欲しかなければ、当然共通のゴールにたどり着きません)

お互いが、同じゴールに向かっているんだと分かることが大事です。そうすれば、そのゴールに向かって何をすれば良いかの会話が可能になります。

そして、ここでも忘れてはならないポイントがあります。それは、お互いが自分の意見を導き出すときの「前提」です。例えば、現状の市場環境の認識が違っていれば、当然、どんな打ち手があるかの意見も違ってきます。なので、意見が導き出される「前提」も含めて会話を進めましょう。

同じゴールも持っていながら、対立しているならば、このような会話でまずは対立がなくなるはずです。そして、貴重な社員の能力が引き出されることになるので、有効な方法だと思いますので、是非、実践して欲しいと思います。

あなたのマネージメントに矢印あてて考えてみませんか

そして、このようなプロセスが進まない場合があります。それが2番目の矢印をあなたのマネージメントに向けましょうという内容になります。

矢印を自分のマネージメントに目を向けましょう。そのカギになることは、人の本質的なことです。ヒトというのは、「自分が言っていることは、その意味や意図が100%他人に伝わると勘違いしている」ということなんです。

でも本来はその逆で、「自分の言っていることは、その意味や意図が他人には伝わらない」が正しいんです。それは相手があなたの話をまじめに聞いていたとしても伝わらないのです。

ここでもちょっと話が横道にそれますが、伝わらない理由で、人の情報収集の3つの特徴があります。それは、人は情報収集に関して、削除、歪曲、一般化の3つのことをしてしまうのです。

削除とは、ずばり情報を削除して捉えることです。あなたが伝えたいことを社員は全て聞き漏らさないことは100%ありえないことと理解してください。必ず、情報の削除が行われます。その削除がその後の活動に大きな影響を与えるものであることもあるのです。

歪曲とは、あなたが言っていることをその意図通り受け取らない。自分の解釈で受け取ってしまうことです。あなたが「直ぐに実行してください」と言ったとしても、社員の解釈で「1か月以内ならいい」「まあ、やれる範囲でいいじゃない」なんていうことが普通に起こると思いましょう。

一般化とは、あなたが具体的に人の名前や会社名を上げながら、具体的に話したとしても、社員はあなたの言葉から具体的な人や会社が消えた状態で理解するということです。あなたが「田中商事の高橋部長に面談して商談をすすめよう」と言ったとして、社員は「見込み客の管理職に合うことが大切なんだ」なんて理解してしまうということです。

あなたは信じられないと思うかもしれませんが、それが人の特徴で、特定の社員にだけ起こる現象ではありません。あなたも他人の話しを聞いているときには起きている現象です。だからこそ、その特徴を理解したマネージメントが必要になるのです。

ではどんなマネージメントが必要になるのかですが、山本五十六の名言があります。「やってみせ、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」これを別の言い方をすると、イメージの共有、具体的な事例、実践の体験そしてフィードバックと言い換えられます。

あなたが伝えたい大切なことであれば、伝えるだけではなく、それが実践されているイメージを社員にも話させながら違いを修正し、共有することが必要です。その時に具体的な事例、自社になければ他社の事例でも良いので具体的な事例を共有すること有効です。

そして、実践してみる。直ぐに成果がでることは考えないことです。実践した内容を検証し、どこを改善していくのかをしっかりフィードバックしていくことです。会社の中で、あなたを含めて誰も経験したことの無いようなチャレンジならば、なおさらフィードバックが大切です。そして少しずつで良いの前進していくことです。

分かっていても人は行動に起こせないことが多くあります

最後に、あなたが理解していく必要があるのは、人は分かっていても行動できないことが普通にあるということです。「分かりました!と返事したのに、まったく行動しないんだ」なんていうことが普通に起こると考えましょう。

これが起こる要因として少なくとも二つのことが考えられます。そのうちの一つが優先順位の問題になります。昔からずっとやり続けてきた仕事が目の前にたくさんあって、新しい取り組みをしなくても毎日が忙しく過ぎていく。

営業ならば、新規の顧客開拓に多くの時間を使いたいけれど、既存の顧客のメンテナンスを怠るとクレームになったり、既存顧客からの売上が落ちるかもしれない不安がつきまとい、新規顧客の開拓に時間がさけない。

こんなことが日々起こり、分かっていても社長の指示通りの活動ができないということが起こります。こんなケースの場合は、通常の業務の整理をする必要があります。社長の指示通りの行動ができるように隙間をつくる。もっとくだけて言うと、指示した行動ができないというような言い訳ができない状態をつくることです。

そして、重要なのは人事評価のポイントです。社長の指示通りに動かなくても、人事評価が変わらない、あるいは、他の仕事を進めた方が高い評価が得られるというような評価はしないことが大切です。

また、ちょっと話が横道に入りますが、人は言葉よりも行動を信じます。例えば、会社の戦略で営業担当者は、顧客の現場担当者ではなく、社長や管理職に面談して会社の上層部を攻め落とそうというような行動が求められたとします。

当然、営業担当者は上層部に気に入られれば、営業がスムーズに進むことは理解できます。ところが会社の人事評価は売上額だとすると、これまで現場担当者に合っていて、売上が出ているになら、上層部にアポイントを取って合う手間よりもこれまで通りに活動で売上を稼ごうとします。

かといって、売上目標を極端に高くして、行動を変えなければ達成できないような目標にしてしまうと、いっぺんでやる気がなくなってしまうことも起きてしまいます。そこで、あなたの指示通りに動くことが評価と連動する制度を設計することが必要です。

そうやって、外堀をうめても行動しないことが起こります。それは指示通りに動いているけれど成果がでない、または指示通りにやろうとしてもできないというケースです。

それは、明らかに能力、スキルの不足が考えられます。その場合は、経験を積み能力をみにつけていくか、研修などでスキルをつけていくことが求められます。

また、横道になりますが、企業の研修で社員が成長しないということをよく耳にしますが、それは研修のための研修になっている可能性があります。毎年研修予算が組まれているから何かやらなければならない。あるいは、社長は社員に成長して欲しいと思って設定した研修が、社員にしてみれば、目的が分からなかったり、必要性を感じなかったりする場合があります。

研修は目指す行動を促進させる目的が必要で、その目的が社員と共有されていると大きな効果が期待できます。

ここまで社長の指示を聞かない幹部社員というテーマで書いてきましたが、総じて言えることは、社長のあなたと、幹部社員とのコミュニケーション不足と言えます。そしてここでのコミュニケーションとは仲良くするということではありません。

仕事に関して、お互いが考えていること、現状の課題そして未来のビジョンを理解しあうコミュニケーションです。本来話さなければ、ならないテーマでお互いが話す環境づくりをはじめていきましょう。これからの時代は可能限り人を巻き込むことが求められます。そして多様な人材の能力を発揮させることがリーダーに求められてきます。

社員の能力を最大限引き出して、未来に輝く会社をつくりましょう。

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SDGsは企業の成長のチャンスかリスクか?

最近、色鮮やかなリング状のバッジをつけている人を見かけたり、何かと耳にするようになったSDGsですが、これって私たちにどんな関係があるんだろう?

なんて思っていたりしませんか?そこで今回はSDGsが私たち中小企業にとってどんな影響があるのかを書いていきたいと思います。内容は次のようになります。気になるところからお読みください。

  1. SDGsとは何のことに簡単にお答えします
  2. SDGsが伝えている重要な4つのメッセージ
  3. SDGsに取り組むメリットと取り組まないでメリット
  4. SDGsに取り組むプロセス

1.SDGsとは何のことに簡単にお答えします

SDGsとはSustainable Development Goalsの略で持続可能な開発目標と訳されています。2015年9月に国連で採択され、196か国が署名しています。もちろん日本もその中に入っています。

2030年までに達成すべき持続可能な開発目標が17個示されているのですが、17個の中身は多様で、貧困問題、環境問題などから経済の発展の有り方、男女差別や貧富の差などといった世界中の人々が関係する内容が含まれています。

もっと言うと、この17の目標を達成していかないと、2030年以降世界が崩壊に向かうと言う危機感から国連が定めたものです。

そんな世界が崩壊するなんてありえない!なんて思う方もいるかもしれません。でも今、日本で起きていることを思い返してみてください。

台風が年々大型化していると感じませんか。最近春や秋が短いななんて思わないですか。お隣の中国からPM2.5が日本に飛来して健康被害が気になることはありませんか。そんな気候の話だけではなく、ここ30年以上、給料があまり上がっていないと思わないですか。

そして、町を歩くと、日本語以外の国の言葉が当たり前のように聞こえてこないですか。ちょっと思い返すだけで、私たちの周辺では昔とは違う変化が起きています。環境の変化、経済の変化、外国との関係性の変化。

SDGsはこれらのことをふまえながら、問題解決の目標を示していると言えます。ただ、ここで言いたいことは、他人事ではなく自分事としてSDGsを捉えていくことが必要だということで、SDGsの内容を詳しく説明することではなく、企業のリーダーとしてどう捉え、活かしていくかを示したいので、詳しく知りたい方は、下記の外務省のサイトをご覧ください

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

2.SDGsが伝えている重要な4つのメッセージ

SDGsの詳細は他の紙面にゆずるとして、ここでは4つの重要なメッセージについて示していきます。

まず一つ目は、誰も取り残さない

日本の中では、「自分さえよければ他がどうなっても知らないよ」なんて言う人はいないと思います(たぶん?)

でもね、あえて「自分さえよければ他なんてどうでもいい」とは言わなくても、結果的にそうなってしまうことが多くありませんか?

そして、これが個人から組織、地域社会、一つの国、さらには世界規模のグローバルでみていくと、知らず知らずのうちに自分さえよければ他はどうなっても良いという事象が多く起きていても気づかなかったりするのです。

例えば、皆さんの隣の家で餓死寸前の人がいたら、皆さんはきっと何か手を差し伸べて助けようとします。でも、どこか遠い国で飢餓に苦しむ人が8億2千万人(国連報告)いると知っても、何か行動にうつすことは無いかもしれません。

SDGsは自分から遠いところで起きていることであっても、取り残さず解決していこうとうったえています。

二つ目は、トレードオフからの脱却です

中国の経済発展は目覚ましいものがあります。でも一方でPM2.5で代表だれるように、環境汚染の影響は日本にも影響を及ぼしています。

それは中国が悪い!と言い切れるものは無いと思うのですが、皆さんはどう思われますか。かつて日本においても、光化学スモッグに海や川のヘドロなどの環境汚染が進み、四日市ぜんそくや水俣病などの病気を生んだ過去があります。

現在における日本でも、まだ環境破壊は止まってはいません。放射能の問題やマイクロプラスティックの問題など、まだまだ環境破壊は続いているのです。

それじゃ、環境を優先させれば良いというのも簡単には言えません。中国の場合だと、「先進国は既に豊かになっているから、勝手なことを言える」なんて言い返されてしまいます。

なので、SDGsはこの経済発展と環境問題に代表されるような、誰かが勝てば、誰かが負ける。何かを優先させれば、何かが犠牲になるという「トレードオフ」を脱却しなければならないとうったえています。

三つ目のメッセージは持続可能であることです

SDGsをCSR(Corporate Social Responsibility)企業の社会的責任と勘違いされている方も多いと思います。CSRの根底にある思想からすれば、同じと考えても良いかもしれません。ただ、多くの方は違った捉え方をしているように思います。

その理由は持続可能の中にあります。CSRも企業が利益を出している限り続けられると思います。でも利益が出ず、まして赤字が続くような状況では削除されかねない項目になります。社会貢献に資金や労力を使う余裕は無いということになるわけです。

みなさんは、企業に利益が出ず、赤字の場合にはどういう行動を取りますか?戦略を見直し、ビジネスの立て直しをすると思います。決してビジネスそのものを止めることは無いと思います(最近は会社をたたむことを考える方も増えてきましたが、この点に関してはまた別に示したいと思います。)

持続可能のメッセージは、SDGsを企業戦略の根幹に置き、SDGsを進めることとビジネスを進めることを同じにすることを伝えています。なので、戦略を変更してもSDGsはその根幹に残り、持続していきます。そして企業はSDGsを通して成長する仕組みの中でビジネスを進めることが求められているのです。

四つ目のメッセージはこれまでと違うやり方ですすめるです

これまでの三つのメッセージを見て、みなさんはどう感じましたか?おそらく「言ってることは分かるけれど、どうやって実践すればいいんだ」という感想を持ったのではないでしょうか?

当然です。これまでと同じ思考、やり方でSDGsを捉えると、実行の方法は見えてこないのです。実はこれが、日本の企業でSDGsがすすまない理由と考えています。

これまでと違うやり方でSDGsはすすめないとただの社会貢献活動になってしまい、大手では出来るけれど、中小企業では大きなことはできないなと考えてしまいます。そして、この四つ目のメッセージの実現がSDGsを成功させる大きなカギになります。

ここまでSDGsが伝える四つのメッセージを示してきました。でもまだ中小企業にとってその意義は分かりづらいと思います。なので次に、SDGsに取り組むメリットと取り組まないでメリットについて示していきます。

3.SDGsに取り組むメリットと取り組まないでメリット

世界経済フォーラム(通称ダボス会議)は2017年の年次総会でのレポートによると、SDGsは少なくとも12兆ドル(100円換算で1200兆円)の新規市場と3億8000万人の雇用が創出されると示しています。

このダボス会議のレポートで注目する点が二つあります。

一つ目は、大きなビジネスチャンスがここにあるということです。二つ目は逆に、新規で1200兆円の市場が新たに創出されるということは、無くなる市場もあるということです。

大きなビジネスチャンスを手に入れる為に動く

日本経済の実質成長率は、この30年以上横ばい状態が続いています。以前は失われた20年と10年ほど前はマスコミでも問題視されていましたが、成長なしが当たり前になったのか最近は、失われた30年と言う言葉が出てきてませんね、ほっとくと失われた40年に近づこうとしているのに。

このもうすぐ40年にもなろうとする低成長の日本経済の中でも、成長を続ける企業は当然存在しています。過去最高益を出した○○会社、なんて発表されている会社を見かけます。

でもその裏では、売上は対前年並み、ほんの少し前年を上回った。そんな会社はまだ良い方で、前年を下回った、赤字寸前でとどまった、いやいや赤字になってしまった。なんて会社が多いから、日本全体で見た経済成長が横ばいを続けているのでありませんか。

みなさんの会社の売上、利益は順調ですか?順調と言う言葉はあいまいですね。言い方を変えると、社員のベースアップが出来て、ボーナスも出せ、設備投資や未来への投資も十分出来るぐらいの利益が毎年出せていますか?

うちの会社は、十分な利益が出せていないという経営者、リーダーの方々は、一度振り返って考えってみてください。

過去、どんな手を打ってきましたか?その打ち手は、これまでのやり方とどれくらい違っていましたか?

40年近くも成長が無いということは、SDGsの四つ目のメッセージを思い出してください。「これまでと違うやり方ですすめる」が企業活動で必須になっていることを示しています。

ただ、どう違う方法でやるのかが分からなかったのが現状でした。分からないのが当然です。誰もその視点をどうすれば良いかを示してこなかったのですから。

でも、SDGsがビジネスの方向性を示してくれました。17の開発目標が実現されている、それを自社が貢献している世界から現実を見ると、解決すべき課題がわんさか出てきます。

その課題解決をビジネスに転換することで、新たな成長ビジネスが生まれます。自社だけで難しい案件もあるでしょう。ここも「これまでと違うやり方」の中に入ります。他社とのコラボレーションを考えましょう。

これまでと違う視点、思考が必要です。今のままではビジネス成長しないということは分かっているはずです。そしてSDGsも求めています。

では、SDGsに取り組まなかった時のリスクにはどんなものがあるのか

デフレや低成長に苦しんでいるのは日本だけではありません。ヨーロッパの国々も結構苦しんでいます。そんなヨーロッパの国々の企業はいち早くSDGsに取り組み始めました。代表的なのは、イギリスとオランダに本拠を置くユニリーバですね。

他にも企業の規模を問わず、続々とSDGsにそったビジネスを立ち上げてきています。そんな企業がみなさんのライバルだったらどういう状況になるでしょうか?

後手に回って先に市場を取られてしまうことを許しますか?経営者としてそんなこと許せませんよね!

さらに2006年には、環境や社会貢献、ガバナンスへの取り組みを積極的に行う企業への投資を推奨する、責任投資原則が国連から金融機関へ提唱され、その延長で2019年には国連責任銀行原則が提唱されました。

これには、世界中の多くの金融機関、銀行が署名しています。つまり、国連がリーダーシップをとり機関投資家や銀行にESG(Environment Social Governance:環境、社会、ガバナンス)がしっかりしている企業への投資を呼びかけたことになります。

そして、2011年にはハーバード大学のマイケル・ポーター教授は、これからの企業戦略はCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)、つまり経済成長と社会貢献を一致させた戦略が必要だと提唱しました。

このCSVの方向はSDGsの方向と一致しています。

これら国連の投資への考え方の提唱、経営学教授のCSVの重要性そしてSDGsの達成への世界の動きを見ていけば、SDGsへの取り組みをしないことは将来への大きなリスクになると言えます。

これまで示してきたことで、SDGsへの戦略的取り組みは大きなビジネスチャンスを生み、一方で取り組まないことは未来にリスクを生むことになることが明らかです。それでも、取り組みに躊躇するのが多くの企業なんです。

それは、どうやって取り組むかが分からないからかもしれません。そこでこれからSDGsへの取り組みかたについて示していきたいと思います。

4.SDGsへの取り組みは次のステップですすめていきます

  • まずはSDGsの開発目標が達成しているヴィジョンを描きましょう

このヴィジョンを描くときに大切なのは、みなさんの会社が出来ることを考えに入れないことです(ここ重要です)。

会社に出来ることを先に考えてしまうと、すごく小さなものになり、SDGsはうちには関係ないと逆戻りになってしまうかもしれません。

地域社会、日本、世界を視野にいれて、5年後、10年後のヴィジョンを描いてみましょう。リアルに描きます、見える世界、聞こえる声、感じるものを描きましょう。

  • そのヴィジョンが達成している世界からあらためて現実を観る

そのヴィジョンが達成できるいる、状況をイメージして、その世界からあらためて現実社会を観察します。

そこには、様々な矛盾や出来ていないことが浮かび上がってくることでしょう。それが、ヴィジョンと現実とのギャップになってきます。

  • その中のギャップで、自社のリソースで解決できそうなギャップを選択します。自社のリソースでは見つからないと言うならば、一番近いギャップを選択します

そのギャップを埋めて、解決していくことがビジネスへの道になってきます。その解決に向けて、自社のリソースはどんなリソースが使えるのかを検討します。

自社のリソースでは難しい場合が当然出てきます。どんなリソースが加われば実現できるでしょうか、そのリソースを探しましょう

他社にあるかもしれません、ひょっとすると自社の中に埋もれているかもしれません。

  • そして、市場の検証やビジネスモデルの検証を行いながら、ビジネスを立ち上げていきます

ここからは、通常のビジネスと同じです。市場を検証し、マーケティングプロモーションを計画し実践していきます。もちろん、あらたなチーム編成も必要かもしれません。

ざくっと、プロセスを書き出してみました。気づかれた方もいると思いますが、新規ビジネスをゼロから立ち上げる同じプロセスです。

SDGsに向かった新規ビジネスを立ち上げるプロセスを進むだけです。多くの人の笑顔が待っているビジネス、大きな市場が待っているビジネスです。

さあ、みなさん待っている時間はありません。今からSDGsに向かってビジネスを再構築していきましょう

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SDGsは平成の黒船来航、ここから令和維新がはじまる

最近よく耳にするSDGsをご存知でしょうか?

SDGsはSustainable Development Goals の略で、日本語では持続可能な開発目標と訳され2015年に国連サミットで採択されたものです。日本も合意しているのですが、これはどういうものかを簡単に説明します。

SDGsでは2030年までに達成する17の貢献目標で構成されています。この主要な貢献目標に続き、169のターゲットも示され、さらには232の指標も示されています。

ただの目標ではなく、必ず達成すると言う意図が感じられるものになっています。2030年までに達成しなければ地球の未来は無いという意気込みが込められているのです。

こんなSDGsをここで詳しく説明しようとするのが今回の目的ではありません。ただ、これまでもやってきた社会貢献活動の一環ではないかという捉え方は間違っていることは伝えたい。

SDGsが江戸末期にペリー提督がもたらした黒船来航に例えられるほどに、これからのビジネスに大きなインパクトがあることを伝えるのが目的です。

SDGsは来るべくしてやってきた

ビジネスの観点からSDGsを捉えていきたいと思います。そうすると時代を20世紀末まで戻ります。

マネジメントの父と呼ばれるピーター・ドラッカー氏、日本の若者の中では「もしも高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(出版社-ダイヤモンド社)」の方でなじみがあるかもしれません。

そのドラッカー氏はあるグローバル企業のインタビューで「21世紀はNPOなどの営利を目的としない企業がビジネスの世界の主流派をしめる」と答えています。

そして、2011年ハーバード大学の経営大学院の教授である、マイケル・ポーター教授はCSVというビジネスの概念が今後重要になることを言っています。

CSVとは、Creating Shared Valueの略であるが、社会貢献とビジネス上の収益はバラバラではなく一体であるということを示している。これまで企業が意識してきたCSR(Corporate Social Responsibility)とは明確に違っている。

大きな違いは、CSRが企業の収益の一部を社会貢献に使いましょうという考え方に対して、CSVは社会貢献活動をビジネスの根幹にすえて、社会貢献活動によってビジネスの収益を高めるという点です。

ポーター教授は、これからの企業はCSVを基本においた経営戦略を進めなければ企業の成長は難しいと言っています。20世紀末のドラッカー氏が予言した内容と似ているのではないでしょうか。

このビジネスの変化は社会状況に影響を受けている

ビジネスは消費者があって成り立ちます。その消費者をとりまく環境、つまり我々を取り巻く環境の変化も過去に例をみない環境の変化が起きています。

まず、考えなければならないのはグローバル化です。世界がどんどん狭くなっていく。遠い中東で起きている紛争が原油高騰につながったり、アフリカ大陸で起きた内戦が難民を生み、その難民問題がヨーロッパのテロの根源になっていたり。

遠い国の出来事が別の形で身近な問題を引き起こすようになってきています。日本に住んで、小さなビジネスをしているから関係ないと言ってられないのがグローバル化です。まさに「風が吹けば桶屋がもうかる」的な連鎖反応がグローバル化によって起きてくる。

そして、次に大きな影響をもたらしているのが急速に進む技術革新です。特にデジタル化の波は止められません。あらゆる情報がどこにいても瞬時に手に入る。

世界でどんなことが起きているのか、企業がどんな活動をしているのか等が直ぐに手に入るのです。また、企業が情報を出さないことも一つの情報となり、情報開示をしないことがビジネス上のリスクになります。

そして、日本ではこれから迎える人口減少に若年労働者不足と超高齢化社会。中小企業は慢性的な労働者不足に直面することでしょう。

これらグローバル化、急速に進む技術革新そして人口減少と超高齢化社会は過去のビジネスのやり方を根本的に見直さなければならない状況に企業は置かれている。

明治維新と令和維新

そうです、変化の無い時代は終わったのです。明治維新は江戸末期にペリー提督が来航して以来、欧米列強の前に日本が独立を守るための変化を求められたと考えると。

SDGsは平成末期に来航した黒船に例えられるかもしれません。令和に入り、SDGsに向かって変化が求められている。まさに令和維新が求められているように思います。

過去からずっと続けられてきたビジネスのあり方を根本的に変革することを求められているように思います。

ひょっとすると、坂本龍馬が日本ではじめてつくったとされる会社と言う組織も、根本的に見直される時代に入ったかもしれないのです。江戸から明治に変化したように、文化もビジネスも変革していく時代と言えそうです。

SDGsが伝えるメッセージ

そのようにSDGsを捉えると、SDGsは企業に何をしろと迫ってきているのでしょうか。

そこで、SDGsが伝えるメッセージがいくつか分かってきます。

  1. 企業はこれまでのやり方を変革しなさい
  2. その変革を2030年までにやりとげなさい
  3. 大阪万博の2025年までにはメドをつけなさい
  4. それが達成されれば1200兆円の新規市場へ参入をゆるします

まずは固定観念から抜け出すことを考えよう

SDGsのメッセージが分かったところで、どのように進むのでしょうか?まして資本力も組織力もない中小企業はどう進むのかが分からないかもしれません。

そんな方がまずは取り組むのが、思考の変革です。これまでのビジネスのやり方、文化が変わってきているのに、これまでと同じ思考では変化は期待できません。

全ての人は独自の固定観念を持って生きています。ビジネスに関しても固定観念が存在しています。それが、変化を止めている原因でもあります。

その固定観念から抜け出す方法を紹介しましょう。

それは、固定観念を持っているのは、“あなた”です。なので、“あなた”から抜け出せば固定観念からも抜け出せます。

それは無理!自分から抜け出すなんて無茶な話だというでしょう。でもそんなに難しいことではありません。

同じ業界でビジネスをしている他社を見て、「そんなやり方ではダメ、こうした方が良い」なんてできるかどうかは無視して、客観的に他社、他人のことを評価出来たりしませんか。

自分のことは、客観的になれなくても、他人の事ならなれる。自分のことは可能か不可能かの判断をもとに見てしまうのに。他人の事ならそんなことは無視してあるべき理想の姿を言うことができる。

固定観念から抜け出す方法は、できる、できないの可能性をまずは無視すること、そして他人になりきることから始まります。そしてその他人は、あなたが尊敬する天才、偉人にするとよいでしょう。例えば、坂本龍馬とかです。

そうして、あなたの会社を客観的に分析し、未来のヴィジョンを描くのです。きっと天才的な偉人ならば、あなたが考えもしなかったアイディアを出してくれるでしょう。

そしてそのアイディアの実現だけを考えれば良いのです。ただ、時間を長くとりましょう。出てきたアイディアを明日達成しようと思うならば、「そんなのできるはずがない」と思うのが当たりまえです。

時間を長くとり、現在足りない能力、足りないリソースをどのように追加して実現するかを考えれば良いのです。

その意味では、SDGsに取り組む経営戦略は短期戦略ではなく、長期戦略に組み込む内容と言えます。これまでにやったことないことにチャレンジするのですから、焦らず時間をかけて進む心づもりも必要です。

自社のリソースを知る

固定観念を抜け出して観察したいことの二つ目は自社のリソースです。リソースと言うと会社の設備、資本力、組織力などを思い浮かべるかもしれません。確かにこれらもリソースですが、他にもリソースはたくさんあります。

社長の人脈もリソースです。社長だけではなく社員の人脈もリソースです。他にも社員一人一人の才能、能力の見直しもリソース発見につながるでしょう。

会社の中に眠っている、あるいは実は成果を出している根本的なリソースに気づいていないかもしれません。固定観念を外してリソースを見つけていきましょう。

コラボの意識を持つ

そして固定観念を抜け出して考えたい3つ目は、コラボの意識をです。たくさん見つけられていないリソースが見つかってきたとしても、1社が持つリソースには限りがあります。自社に無いリソースを持つ他社との協働を考えましょう

ただし、ここで考えたいコラボは、パズルの補完ではありません。自社に無いパズルを補完するだけであるならばコラボではなく、仕事を依頼すればすむことです。

コラボで実現したいことは、コラボすることで自社のリソースがひときわ輝き始める。コラボ先のリソースもひときわ輝きを増すようなコラボです。だから固定観念を外してコラボを意識する必要があるのです。

SDGsは長期戦略で捉える

ここまで示してきたように、SDGsの取り組みを短期で考えても答えは出てこない。仮に出てきたとしても、これまでのやり方の上に乗っかった社会貢献活動を超えるものにはなっていないでしょう。

長期戦略であるから、まだ間に合うのです。今から目標を定めて、自社のリソースをしっかり把握して進めば間に合うのです。

ただし、進み方を間違えなければです。長期戦略でありながら直ぐに成果を求めて進めんでも上手くいきません。

まずは、思考の変革と自社のリソース探しとコラボ先の検討を始めましょう。一歩一歩進めば未来に大きなビジネスチャンスが待っています。

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あなたは確実に目標達成できてますか?

あなたはたてた目標を必ず達成していますか?

多くのビジネスパーソンは目標を持っています。そしてその目標を達成する人とそうでない人が必ず出てきます。この違いはどこにあるのでしょうか?

それは頑張る人とそうでない人の違いですよ。いやいやそうとは言えませんよ、頑張っても、市場性やライバルがこちらよりも上手だったということもありますよね・・・

ビジネスにおいて、目標の達成は今後の会社の未来に大きく影響するものです。にもかかわらず、目標達成に関してはいろいろな見解がでてきます。つまり、その目標に向かう人、その目標達成を評価する人で見方が変わるのです。

そこで、今回は必ず目標達成する方法について考えていきたいと思います。内容は次のようにまとめていきたいと思うので、最後まで読んでいただけると幸いです。

  1. ヒトそのものの本質を知りましょう
  2. なぜ、目標が必要になるのか
  3. どんな目標があれば良いのか
  4. 未来志向で行動を決める
  5. 人はそもそも一人ではない

以上の内容で進めていきます。

1.ヒトそのものの本質を知りましょう


「必要だと分かっていても85%の人が行動すら起こさない」と言うのはハーバード大学のロバート・キーガン教授です。

このことは人の本質を理解するうえで大切なことを教えてくれています。人は頭で理解していることと行動に移すことは別だと言うことです。

リーダーであるあなたは現実にこのことを多く経験していませんか?

社員に会社の方針を説明する、聞いている人は大きくうなずき理解していることをあなたに伝える。でもいつまでたってもあなたが期待する行動を取らない。

よくあることですよね。それが人の本質だと理解しましょう。頭で理解しても行動に移すとは限らないのです。

では、どういう場合に行動が起こるのでしょうか?

行動のイメージができ、行動した結果のイメージもできていることが必要です。そしてその結果にワクワクした感情がともなうとなお良い行動につながります。

つまり、言葉で分かっていても、言葉ではなくイメージができていなければ動けない、感情がともなわなければ動きが鈍いということです。

また他の言い方をすると、頭で分かるということは意識が理解すること、イメージができ、感情が動くという事は無意識が理解すると言ってよいかもしれません。

意識と無意識が一致した時に、人は行動に移せるということになります。さらに付け加えるのなら、人は意識よりも無意識の力の方が行動に強い影響を持つと言えます。

人の本質として、イメージが重要であることは分かった、でも今回のテーマである目標達成の目標はそもそもどうして必要なのでしょうか?

2.なぜ目標が必要になるのか

ビジネスの世界で生きていると、目標と言うのは常につきまといそれがあるのが当たり前のようになっているかもしれません。

でも、そもそもどうして目標が必要になるのでしょうか?

目標の必要性を考える前に、目標がなかったらどうなるのかを考えてみましょう。目標がなかったら、あなたはどんな一日を過ごし、どんな一年を過ごしますか?

一日一日に最善をつくす!それは大切なことです。でも何が最善な活動と言えるのでしょうか?ビジネスの世界だけに関わらず、スポーツの世界においても求める結果があります。その結果に向かって最善を尽くすのではないでしょうか!

目標が無いという事は、この求める結果が無いという事になります。求める結果に向かって活動し、新しい経験や知識を入れながら経験を積んでいく。そうして人も会社も成長すると考えますが、この成長が止まる。

成長が止まるということにとどまらず、モチベーションや活気も無くなっていくのではないでしょうか。

なぜ、目標が必要なのかを考えるよりも、目標と言う言葉が嫌ならば、あなたが望む人生、あなたが望む結果を持たない人生のことを考えると、目標の重要性が明らかになるのではないでしょうか。

「でもね!私の周囲には目標を持っていない人、会社の目標があってもそれを達成しようと思っていない人がたくさんいるんですよね」なんて声が聞こえてきます。

これは、目標の捉え方、目標の持ち方が違っているように考えます。ではどんな目標を持てば良いのでしょうか?

3.どんな目標があれば良いのか

まず考えておきたいことがあります。

目標は達成することはもちろん大切ですが、それ以上に目標達成に向けたプロセスにあります。このことを意識するのとしないのでは大きな違いが生まれます。

目標は達成しないといけないから、達成できる目標でなければいけないと考えている人は、現状の能力、状況で達成できそうな目標を設定してしまう。

目標は目指すものなので、達成は二の次、他人が見て大きいなと思われる目標をかかげればそれでいいんだと思う人は、大きな目標を打ち立てるが、その瞬間から目標は忘れているかもしれません。

目標は達成に向けて、新たな工夫や学習を促進させてこそ意義があります。

この観点から、どんな目標があれば良いかと言えば、チャレンジングな高い目標が必要だと言えます。

これまでの方法では達成が難しいけれど、やり方を工夫したり、あらたな経験や知識を習得することで達成できるような目標に向かうことで人も組織も成長します。

この目標に対する考え方をベースにし、加えて目標に必要なことがあります。

あなた自身が達成したいと思う目標であることが大事です。きっかけは、他人から与えられた目標であっても、自分が設定したものであっても、あなた自身が達成したいと思う事が大切なんです。

では、どうやって達成したいと思う目標にすることができるのでしょうか?

それは、達成した時のイメージを描くことです。あなたが目標を達成した時に、どんな情景が見え、どんな声が聞こえてくるのか、そしてあなた自身がどう思うのか。

「達成できるかな、無理かな」なんて考えるのはどこかに置いておきましょう。そしてしっかりイメージしましょう。そのイメージを描き、感情がわくわくしてきたらその目標には価値があるのではないでしょうか!

それではどうすれば、わくわくし、チャレンジングで高い目標を途中であきらめることなく達成に、向けて進むことができるのでしょうか。

4.未来志向で行動を決める

まずは、「達成できるのか?できないのか?」などと考えないようにしましょう。その目標を達成したら、あなた自身がうれしく、わくわくするものであるならば、達成することだけを考えましょう。

たとえ、今回のチャレンジでは様々な状況で目標達成ができなかったとしたら、またチャレンジすれば良いのです。その目標は、あなたが達成したいと思うものだからです。

  • 未来から行動を決めていく

 目標を達成している未来から見た時に、どんな行動をとることでこの目標を達成したのかを検証します。

ここでも、大切なのは「できるか、できないのか」ではありません。その目標を達成する為に必要な行動です。そしてその行動を取る為に新たな能力が必要ならば、その能力も拾い上げて生きましょう。

手助けが必要ならば、どんな人からどんな手助けが必要なのかも決めましょう。手助けしてくれる人がいないのなら、その人を探すのも取るべき行動の一つになります。

このように、今から目標達成に関して考えてしまうと、難しく無理に思える事であっても、未来から考えることで、何をすれば目標達成できるかが見えてきます。

そうはいっても、目標が高くて、今起こしている行動が目標に近づいているかどうかが不安になってしまいます。その結果、行動を止めてしまうこともあるでしょう。

ここで忘れてはならないのは、人は一人ではないということです。

5.人はそもそも一人ではない

「できるのか?できないのか」ということを考えず目標を決めましょう。そして未来志向で「できるか?できないか」ということを考えずに行動を決めましょう。

そして、行動をはじめていけば、高い目標であればあるほど、直ぐに結果が見えるわけではなく、日々不安になってくる。

こんな状況をどのようにして、解決し高い目標を達成していくのか、はたして私にできるのか?とまたまた不安になる。

そこで思い出しましょう。人はそもそも一人ではない。あなたを応援してくれる人がいます。直ぐに見つからなければ探しましょう。

あなたの目標で、あなた自身がわくわくし達成したいと思うのならば、その思いに賛同してくれる人がいます。その人と出会いましょう。その出会いを見つけるのも、行動の一つになるかもしれません。

そして、応援者の中からコーチを見つけましょう。

そのコーチは、あなたの目標設定に関して、あなたのメンタルブロック(どうせ無理という制限)を外してくれます。

そのコーチは、あなたの未来志向の行動を適切に導いてくれます。さらに、日々の行動の検証をサポートし、確実に目標に向かうサポートをしてくれるはずです。

さらに加えて、日誌をつけましょう。日誌の「誌」は志を言うと書きます。つまり、日記とは違います。日記は単純に一日の記録かもしれませんが、日誌は一日の志に向かう記録です。

だから、日誌はセルフコーチングの役割をしてくれるのです。目標に向かう日々の行動を振り返り、何が良くて、どんな改善が必要かを日々検証していくことができる。

自分自身の行動を目標に照らして検証していくことが日誌で可能になります。

常に高い目標を達成する人、そうでない人の違いは、これまでの5つの項目をおさえて(本人が意識しているかどうかは別にして)目標を実践しているか、そうでないかの違いにあると考えています。

その意味では、目標を達成することは、その人の現状の能力や経験値ではなく、一つの技術であると言えます。

目標達成の技術を知って、その通りに実践することが、これからの急激な変化の時代にあっては必須項目であると考えます。

みなさんも、是非、目標達成には技術があることを認識して、目標を達成し、キラキラと輝く未来を自分の手でつかみましょう。

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成果を出したいならコーチをつけなさい

 急速に進む変化の時代において、ビジネスの世界では業界を問わず変革が求められてきている。変革と言う言葉が古臭く聞こえてくるぐらい当たり前だ。

 そこでは、素早く変化を捉えて、ビジネスチャンスにできるか、変化に乗り遅れ衰退の道を歩むかの選択がリーダーにとっては重要な要素になってきている。

 中小企業においても、当社は中小企業だし、下請けだから元受け会社の指示通りに動くしかないし、元受けが大きな方向は決めてくれるから、それに乗っかればいいんだ。なんて言ってる場合ではなくなってきているのです。

 では、中小企業はどんな打ち手を持てば良いのか?

それが分からないから、大企業に従うしか無いんだという経営者の話をよく聞く。そこで今回の記事はコーチングについて書いこうと思います。

 その前に、Googleの元CEOのエリック・シュミットのコーチ感について皆さんと共有したい、世界をリードするCEOの言葉です。

 エリック・シュミット氏がGoogleのCEOに就任した時の事、外部取締役だったジョン・ドーアからコーチをつけることを勧められました。

 そのアドバイスを聞いた当初に思ったことは、「私はCEOで十分に経験を積んでいる、ジョンは私が間違ったことでもしていると思っているのか」

 といったコーチをつけることに懐疑心を持っていたようです。ところが実際にコーチングを受けた後の感想は180度変わりました。

 コーチは私を観察し、私のベストを引き出す存在。コーチは別の視点で事象を観察し、「わたし」の言葉で問題のアプローチ方法を問いかける存在。

 というような感想を語っています。コーチの意義を知り、コーチを活用している言葉ではないでしょうか。

 今回は、中小企業の経営者にとってコーチの必要性を示す記事です。経営者としてこの時代を味方につけ、会社を成長路線に乗せるためにコーチをいかに使うかを分かってもらえれば幸いです。

 そこで、4つの内容でコーチについて示していきたいと思います。

  1. なぜコーチが必要なのか
  2. コーチには2種類ある
  3. あなたが必要なビジネスコーチに必要な要件
  4. コーチとともに目標を達成の道を歩む

ご興味のあるところから読み進めていただいても大丈夫です。

1.なぜコーチが必要なのか

 まず、皆さんに二人の優秀な経営者の事例を見ていただきたいと思います。

 一人目は、大阪市内にあるお花屋さんの事例です。

 先代が始めたお花屋さんを引き継ぎ、お店を大きくしようと社長は、一般のお客様も大事だけれど、企業のお客様を引き付けようと頑張ってきました。

 企業の社長が集まる交流会に積極的に参加し、多くの社長との人脈を広げていくことに一生懸命になっていました。その結果、贈答用の胡蝶蘭などの注文が定期的に企業からいただけるようになり。店舗は1店舗から3店舗まで増やすことができたのです。

 ところがある日、3店舗ある店の基幹店に立ち寄った時のことです。その日社長が見たのは、社員のあまりにも無駄の多い仕事の進め方です。

 お花の注文を受ければ、直ぐに対応する。一見聞こえは良いが、店舗に来られたお客様に花束を作るのならいざ知らず。

 贈答用の胡蝶蘭の注文を受けて、その発送日、お届け先などをろくに調べもせず、その場の対応。常連客であってもお届け先を調べるのに一苦労している。顧客リストの整備が出来ていないのは一目瞭然。

 社長は、発想ミスが起きていないことを不思議に思うぐらいの業務プロセスの無さにあきれて、直ぐに店長を問いただした。

 その店長の返答は、「社長がいつも外にいて、店舗にいないから社員がみんな勝手に行動しているんです」という答えだ。

 社長は考えました。

このままではいつかお客様に迷惑がかかるミスが起きてします。他の店舗も同じかもしれない。ミスが起きないうちに、社内の業務プロセスを改善させなければならない。しばらくは交流会も止めて、店舗に集中しよう。

 さて、この事例を見て、皆さんはどのように思いますか?少し違和感をおぼえませんか。業務プロセスの改善は必須ですが、その改善方法に偏りがありそうだと思いませんか

 そもそも、企業の注文を増やすために、社長の人脈を広げていき、これが成功し、安定して企業から高額な胡蝶蘭の注文をもらえるようになっている。

 これは、一つの戦略です。その戦略が上手くいき会社の業績を伸ばしてきています。その戦略を変更するような行動を取る場合には、状況の変化を把握する必要があります。

 ところが、このケースでは、目の前の異常事態に心を奪われ、対処療法に走る気配が見受けられます。対処療法が上手くいったとしても、また同じことが忘れたころに起きてしまう。このケースの場合は社長がいなければ会社がまわらないことになりそうです。

 目の前の課題に心と頭が奪われ、対処療法的な対策を打つケースはよく見られます。これは、経営者の能力や経験不足なんでしょうか?

 いいえ、そんなことでは解決できない問題です。それは、経営者も人だという事です。目の前の異常事態に感情が奪われ、本来の目的や戦略に思考がまわらない。それどころか、対処療法的対策が最も良い方法だと思い込んでしまう。

 社内の他の社員も同様な思い込みの中にいるとき、いったい誰が冷静な判断材料を提供するのでしょうか?これがコーチを必要とする事例です。

 もう一つ事例を見て生きましょう。

 東京の娯楽施設と飲食店を数店舗経営し、社員は約100名規模の会社です。ここの社長は自らが学ぶ姿勢を見せる優秀な経営者です。

経営塾に入り、経営を勉強し続け、自己啓発やコミュニケーションセミナーでも学び続けている人です。

 そんな人ですから、周囲の評判はすこぶる良好で、他社の問題にも親身に相談に乗り、地域では人望を得ている存在です。

 ところが、この会社で定期的に起きてしまう問題があります。管理職が定期的に退職してしまうのです。これはどういう事なんでしょうか。

 これも人だから起きてしまう問題です。大切な人、大切な物などより自分の身近にあり、それが大切であればあるほどに、時に冷静さを失い感情が湧き出してくる。

 この周囲に尊敬される社長も人の子です。他社のことでは冷静に客観的な態度が取れていても、身近な自社の社員には時に感情がむき出しになってしまう。

 その感情があるきっかけで噴出してくる。同じことが他社の問題ならそうでもないのに、自社の事になると、本人が思っているより以上に感情が出ている。

 社長が偉大であるほどに、社員、特に身近に管理職はそれに耐えられず辞めていく。そして、当の社長も反省し、学びを続ける。

 どんなに優秀で学び続けていても、人である本質、つまり感情の豊かさは変わりません。それが無ければロボットになってしまいます。

 そして、仏陀が最後に悟りを開いたように「人は自力では変えられない、他力が必要」なんです。人が持つ感情がその人に盲点をつくってしまう。

 この二人の優秀な経営者の事例でも分かるように、人には盲点があります。盲点を自らが見ることは出来ない。それを見る為には客観的な第三者の目が必要になります。

 人が持つヴィジョンが大きければ大きいほどに、乗り越えなければならない障害は大きいと言います。そして盲点の克服がその障害を越える大きな力になります。これがコーチをつける大きな理由となるのです。

2.コーチには2種類ある

 コーチの役割はティーチャー(先生)では無いことは最近では多くの人が認識しているところでしょう。

 ところがコーチにも2種類あることはほとんど知られていません。コーチの役割を担っている人すら、その2種類を区別していないかもしれない。

 一つ目のコーチは、ライフコーチです。人生の生き方、人生をいかに豊かに生きていくかを導く存在です。ここでのコーチングで大切になるのは、人が生きる目的、使命の発見にあります。

 時には瞑想し、心を静め仏教でいう悟りの境地である「空(くう)」を目指す。時には山にこもり自分自身を探求する旅に出る。

 そして、コーチとともに自分自身の使命の探求と、日々の生き方を充実させ、人としての調和の中に自分や家族そして多くの人の幸せの場を自らがリーダーとして作り出す。

 二つ目のコーチは、ビジネスコーチです。ビジネスにフォーカスし、ビジネスの成功、会社の成長そしてそこに集う全ての人の成長を導くコーチングです。

 どれほど優秀な経営者であっても、見えない盲点がある。その盲点を客観的に見せるのがビジネスコーチの役割でしょう。

 人は無限の可能性を秘めています。一方で人は、もろくて弱い生き物です。だから環境に大きく影響を受けます。意志の力を超える力が環境にあるのです。

 ビジネスの現場はめまぐるしく変化する環境の中にあります。人間関係が良くも働き、悪くも働く。人はその中で一喜一憂し心が動かされる。

 ライフコーチのおかげで使命に気づき、今を力強く生きる意志をもってしても、簡単に現実の世界に飲み込まれてしまう。環境には意志の力を超える力があるからです。

 2種類のコーチのどれが適切なのかという議論は無駄です。2つとも大切だからです。リーダーは自分自身の使命に気づき、使命に生きなければなりません。それが土台となりビジネスを成長させ、会社を成長させます。

 そして土台があっても、そこに築いていくものがいびつであれば土台も腐ります。美jネスを成功に導き、社員そして会社を成長へと向かわせることで、生きる目的、使命に気づき、さらに会社を成長させていくこともあるのです。

 大切なのは、2種類のコーチの役割に気づき、今あなたがどのコーチングが必要なのかを分かって適切なコーチを選択することです。

3.ビジネスコーチに必要な要件

 次にここでは、私たちが最も身近にあり環境の真っただ中にあるビジネスの成長の為のビジネスコーチに必要な要件について示していきたいと思います。

 コーチと言う肩書を持っている人や肩書が無くてもコーチをしますよ、と言う方は優秀で勉強もしているのでコーチングができるでしょう。

 でも、求めるのはビジネスコーチなので、そこには求める要件があるのです。その要件は次の2つです。

  • コーチマインドとスキルを持っている
  • ビジネスコーチングのフレームを持っている

まずは、コーチマインドとスキルを持っているとはどういうことかを説明します。

 人は通常は感情的になればエネルギーは出ますが、視点は狭くなります。それ故にコーチは感情的にならず、常に冷静で客観的にあなたを見ていなければなりません。

 しかし、時に熱く、情熱を持ってあなたを鼓舞し、時には涙を流してあなたに共感することも必要なんです。なぜならコーチは人を相手にしているからです。

 ただし、同調することはゆるされません。あくまでもビジネスゴール達成に向けての状況に合わせた感情のマネージメントなんです。

そして、ビジネスコーチングのフレームを持っていることです。実はここがポイントになってきます。

 ビジネスシーンでは様々なフレームを使って考えていきます。それは思考の抜け、漏れ、ダブりを防いで最良の選択をするためです。

 ところが、どんなフレームを使いこなせる優秀な経営者でも盲点によって視点が曇り選択に偏りが生まれ、課題の解決を遅らせます。

 コーチがそんなフレームの事が分からず、また独自のコーチングフレームの持ち合わせもなかったらどんなコーチングになるのでしょうか。

 クライアントが正しいと思った選択に別のフレームを提供してより可能性の広がるコーチングを提供できるでしょうか。答えはノーです。

 初めのお花屋さんの事例を思い出してください。この社長は自分の選択が正しいと信じていました。そんなクライアントにフレームの無いコーチがコーチングをしたならば、「そうですか、ではあなたが信じることをやってみましょう」ということになりそうです。

 ところがフレームを持っていれば、そうはならない。「あなたが当初から進めてきた戦略はどのようなものでしたか!」「そしてその戦略遂行の中で課題となっている行動とは?」「そしてその行動を推進するための社長の役割、店長の役割はどんなものでしょうか?」といった質問が投げかけれていく。

 コーチも人です。そこには盲点もあります、だからこそしっかりとしたフレームを持ってクライアントの盲点の洗い出しから抜け、漏れ、ダブりのチェックと思考の洗い出しを行わなければならないのです。

4.コーチとともに目標達成の道を歩む

 こうして必要要件を満たしたコーチとあなたはビジネスの目標達成の道をともに歩むことになります。その道は決して楽な道ではありません。しかし希望に満ちた旅になることでしょう。

 その理由は、あなたが目指す目標がどれだけ難しく、達成困難に見える目標であっても、コーチが適切な視点を提供し道案内をすることで、目標に向かって進むべき道が明らかになっているからです。

 というのも、ビジネスコーチングで重要なことに「予測と準備」があるからです。目標達成の為に必要な「予測と準備」を可能な限り行う。

 想定できる目標達成の為の行動を具体的にしていく。この過程で行動のイメージが出かがってきます。このイメージが固まるまで、具体的な行動を具体的にしていく。

 さらには想定できるリスクを洗い出し、その対応策も洗い出していく。そして最後に、措定しないリスクに遭遇した時の行動も具体的出していく。

 こんな事を一人や身内の社員でやっても抜け、漏れ、ダブりが出てきます。そこでコーチとともにこの地道なことをするのです。

 書くことは究極のイメージトレーニングと言います。これをすることでゴールまでの道が開け、しっかりと一歩一歩前進することができるのです。

 人は無限の可能性を持っています。しかし一方で意志の力よりも環境が支配する弱い生き物でもあります。

 その弱さを受け止めて、確実にゴールへと向かうためにコーチを必要とするのです。あなたも、直ぐにコーチとともに目標達成を当たり前にしていきましょう。

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営業センスのいい社長ほど内部組織がおろそかになる

大阪市内で3店舗を経営するお花屋さんの2代目社長。

先代から引き継いだ時には1店舗しかなかったが、今では2店舗増え3店舗を経営している。

社長はもっと店舗を増やして、大阪で一番の花屋を目指している。決して無理な話だと思わない。花の目利きには自信があり、他社には負けない、強みだ!この強みを生かして、一般のお客様だけではなく、企業の常連客を増やしたい。

そんな思いがある社長は営業に集中する。社内にいるよりは、ビジネス交流会などで企業の社長との人脈を広げている。

そのおかげで企業の式典のお祝い用で、蘭の鉢植えなどの注文が増えている。

売上も利益もどんどん増えていくにつれ、社員は忙しさを増す、一方で社長はさらなる売上拡大を考え、他地域への販路拡大を考える。

営業センスのいい社長ほど社内が乱れる

そんな時に、社長の心を砕く状況に遭遇する。

外を飛び歩いていて社内にいることが少なかったが、ある時社内の業務に目を向けてみて驚いくことになった。

受注、配送、経理作業・・・などの社内作業に統一性、一貫性が無くバラバラ。社員一人一人が行き当たりばったりで、自分独自の方法に固執する。

顧客からのクレームが出てこないのが不思議なぐらいだ、人が休むと業務が止まってしまいかねない。

たまらず、社内のことをまかせていた部長を問い詰める。

しかし、部長は反省するどこか、逆に「社長が普段いないからですよ!」と反論する

社長は思う、これ以上受注が増えると、クレームにつながる。これまで築いてきた企業の信頼を失いかねない。

部長が言うように、営業をひかえて、社内作業を整備する為に、社長自らが指揮をとらなければならないと思う。

この問題はどう対処するのか

さて、読者の方に質問です。

この社長の次にどんな行動に出ればよいのでしょうか?

人脈作りなどで外出するのでなかう、社内作業の整備の指揮を執った方が良いのでしょうか?

もちろん、社内の整備をしなければいずれ近い将来には大きなクレームになりかねないので、早く社内をととのえる必要があります。

それで、どのように社長は社内整備のための指揮をとれば良いかがポイントになりそうです。

そこで、この社長にした質問は、

「社長が思っていた業務プロセスは他の社員は知らなかったのですか?」

社長の答えは、「以前は出来ていたし、部長が私よりもよく知っているし、できるはず」

次の質問は

「社長が人脈を作るのは何のためですか?」

社長の答えは、「もちろん売上の為で、成果は出ていると思っている」

ここまでで、この会社の課題は、社長が不在であることではないことが分かります。他にも質問を重ねて分かってきたことは次の4つです。

  • 社長と部長のそれぞれの役割の共有が出来ていない
  • 実は、パート社員も含めた、社員の役割の共有も無い
  • 部長の指導力が足りていない
  • 部長の役割認識の理解がずれている

社長が取り組むのは社内の仕組みづくり

これらから、社長が取り組まなければならないことは、社内の仕組みづくりです。

そこで、私が社長に提案したことは、

  1. 3店舗の立地やターゲット顧客層からのポジショニングを明確にする
  2. そのポジショニングを生かす為の社員一人一人の行動を見えるかする
  3. その行動を推進するための社長、部長、社員、スタッフの役割を明らかにする

この3つを早急に作りあげ、部長と社員と共有することが急務です。

その後に、部長を中心として業務プロセスを作りあげればよいでしょう。社長がするのは、部長のサポートであって、自らが先頭に立ってプロセスを作ることではありません。

急がば回れということわざがあります。

直ぐにでも業務プロセスに手を付けたいところですが、社長がすることによって、

  • 部長の指導力が上がってこない
  • 社員は直属の上司である部長ではなく、社長の指示を聞く
  • 社長が社内にいないと業務プロセスが上手く機能しない

といったリスクが考えられます。

どんなに優秀な人にも存在する盲点

それよりも、1~3の仕組みを作りあげ、部長の役割として業務プロセスを改善することで、上記3つのリスクが改善され、社長は外の営業に集中し、部長が社内で業務プロセスの日々の改善に注力できることになります。

こんなすんなりと絵に描いたように上手くいくことはありません。部長は指導に苦労することでしょう。社員は新たな業務プロセスに直ぐにはなじまないでしょう。

そして、目の前で起きている問題に直ぐに対応したいと思うのも人の感情です。その対応を待っている人も、「直ぐに対処して欲しい」と願うのも当たり前の感情です。

しかし、この感情が人の盲点になります。会社が未来に向かって継続的に成長していく、その為の優先事項が見えなくなってしまうのです。

この盲点に気づかずに、目の前の問題にパッチワーク的に対処することで、根本的な問題解決ができず、いつまでも会社が成長しない、似たような問題が定期的に起きてしまう。ということになってしまう。

また、この盲点の問題は、人が学び、経験を積むことで解決するといった、単純なことでは済まないことです。

盲点は人の感情によってもたらされると考えます。その感情は、家族、自社の社員などといった身近になり、大切に思えば思うほどに理性を失って感情が優先する。

学び、多くの経験を積むほどに、他社や他人のことであれば客観的に判断し的確な判断ができるのに、自社や家族のことになればその客観性を失ってしまう。

学んだことや過去の経験知からくる知恵や客観性がどこか見えないところに行ってしまう。これが盲点です。

コーチをつける意義

この人の盲点に早くから気づいていたのが、米国シリコンバレーのリーダーたちではないでしょうか。

GAFAと呼ばれる、Google、Apple、Facebook、Amazonに代表される成長企業のリーダーたちは個人の経営者としての優秀さや経験値に関わらず、コーチやメンターをつける。

Googleの元CEOのエリック・シュミットがコーチ感について語っています。

ベンチャーキャピタリストのジョン・ドーア氏からコーチをつけるようアドバイスを受けた時に、まず初めに思ったことは

「私はCEOであり十分に能力もある。ジョンは私が間違ったことでもしていると思っているのか」という日本の多くの経営者と同じような感情を持ちました。

ところが、コーチをつけた後、そのコーチ感が次のように変わりました。

「コーチは私を観察し、私のベストを引き出す存在。コーチは別の視点で事象を観察し“わたし”の言葉で問題のアプローチ方法を問いかける存在」

まさに、人の盲点に気づかせるのがコーチの役割であることを示したコメントです。

今回の記事の事例は決して珍しい事例ではありません。そして、社長の能力不足、経験不足をあらわした事例でもありません。

他人のこと、他社のことはよく気付くのに、自分のこと自社の事には気づかない盲点が、全ての人にあることを示した事例です。

時代が変わろうとしている今、客観的な判断、選択が求められています。そしてその判断、選択は社長にゆだねられることが多くあります。

それらをより正しく、客観的に行うことが未来を決めることでしょう。だからこそ、人の特性を知り、それに合わせた方法を選択する必要があります。

一つのシステムとして、コーチを使うことを皆さんも考えてはどうでしょうか!

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社長!あなたが成長しても会社は良くならない

日本の中小企業の多くが低成長にあえいでいる。いや頑張っているという方が正しいですよね。社長はもちろんのこと、社員も頑張っている。

社長は社員に檄を飛ばし、それに応えて社員が頑張り、売上はそこそこ確保できる。しかし、思うように利益が上がってこない。短期的には目標数字を達成したとしても、長期的には減少していく。

そんな中で、責任感が強く、なんとかこの状況を打開しようと社長は、自分が学び会社を変革しようと、様々な場所に出向き学び続ける。

社長が学び、社員への指示の出し方、面談の仕方も変わる。そうすると、社員のモチベーションが上がり、業績も上がってきそうな雰囲気になっていく。

やっぱり、会社のトップが学び続ければ会社は良くなる。しかし、そう思った時に、また問題が起こってしまう。それもこれまでと似たような問題が起こる。

今回の記事は、社長が学び、成長することで会社を変革していこうとすることの限界とその限界を超えていくために何が大切かについて示していこうと思います。

会社や社員のことを思うほどに社員が辞めていく

その前に、ある会社の事例を見ていきましょう。

ある商社があります。都内を中心に5営業所を持ち、年商は100億の機械部品や制作機械の商社のA社です。社員は営業を中心に約70名の規模です。卸店と言う呼び名の方がなじみがあるかもしれません。

先代が会社を立ち上げ、今の規模にまで会社を大きくしていきました。先代のころは日本の高度経済成長期でもあり、製造業が大きく飛躍していった時期であり、この波に乗ってA社も成長していきました。

ところが、21世紀に入り日本は失われた30年と呼ばれ、低成長を続けています。その中にあってA社も苦戦をしいられている。

その中でも、一番最後に出した大阪営業所の業績不振が続いている。取引している会社の業績もあるが、後発ということもあり、ライバル会社との競争で負けていることも不振の原因になっていた。

ライバル会社との競争に負ける要因の一つに、営業所長の入れ替わりの速さも関係している。目標の業績数字が達成できないことからの社長からのプレッシャーに耐えられず会社を辞めるか、自ら降格を申し出ることが頻発する。

興味深いことに、社長は、プレッシャーをかけているつもりが全くないことです。社長は、商工会議所や業界団体などにも出席し、役員なども務めている。それだけではなく、経営を学ぶ経営塾でも学び続けていて、自己啓発セミナーなどでも学んでいる。

それゆえに、仕事とその人の人格を分けて、仕事には厳しく、人は尊重する姿勢を社員はもちろん、他社の関係者や関係するあらゆる人に示している。

学び続け、学んだことを実践することを心掛けているため、他社の社長や社員からは尊敬され、経営や人のマネージメントのアドバイスを求められるような存在にもなっている。

ところが、社員は尊敬もあるかもしれないが、それ以上のプレッシャーを感じ、会社を辞める選択をするのです。

大切に思うほどに感情が噴き出す

実はA社の事例は、特別な事例ではありません。他の多くの会社で起きている事例です。どうしてこんな状況が起きてしまうのでしょう?

それは、自社の社員に向き合う姿勢と他社の人に向き合う姿勢が違っているのです。他社の人に冷静で客観的な立場で話が出来ています。

ところが、自社の社員には、冷静さを失い、客観的にはなっていないのです。それを本人が気づいていないか、または気づいていてもつい感情的になってしまう。

これは、人としての特性です。でもそこに気づかず、一生懸命な社長は学び続ける、そうして外向けの顔と内へ向けての顔が出来上がる。

しまつが悪いのは、そうなってしまうと外部の人でその社長を正す人がいなくなるのです。なにしろ、外では人格者で、内向きでも普段は人格者でいられるのですから。ただ、特定の状況になると感情が表に出てしまう。

A社の事例で言うならば、業績不振が続き、社員の姿勢が積極的でなくなり、言い訳が出てきたりすると、途端に感情が表に出てきてしまう。

A社の社長の場合は業績不振と怒りや不安の感情が噴出し、冷静でいられなくなる。この感情が噴き出すきっかけは人によって違うが、人が必ず持ち合わせるものです。

その人の能力に関係なく、噴出してしまう感情、これが自分に近くて、大切な人ほど強い感情が噴出し、コントロールが効かなくなる。

そこのところを間違えて、感情をコントロールできなくなったことが、学びが足りないとなって、さらに学び続けるのですが、的外れです。

コントロール不能の感情の存在を知る

では、どうすればよいのかですが、

感情が噴き出すきっかけ(トリガーと呼ぶ)を見つけなければならないのと、そのトリガーによって感情が噴出したときにどう対応するかを準備しておく必要があるのです。

その前に、経営者は抑えられない感情が問題を引き起こしている現実を受け入れ、そういう感情を見つける姿勢が必要になります。

そして、そのトリガーは一つではないことも多いという事も知って、会社の社員に向き合っていくことが求められるのです。

そして、どうすればよいのか?

常にトリガーによって発動する自分自身の感情に向き合っていく場をつくることです。その感情は悪い結果を生むとは限りません。良い結果を生むことも多いのです。

だから、

その感情が悪い結果を生んでいることに気づきづらくなっているのかもしれません。

その向き合う方法は、たくさんあります。

ある経営者は定期的に禅寺で座禅を組む、ある経営者は一人で山籠もりをする・・・

自分の感情に気づいている経営者は何らかの対応方法を実践しています。

コンサルタント、コーチ、メンターの使い方が違うのです

だから、成功すると言えるのです。

そして、米国西海岸のシリコンバレーの企業では、コーチやメンターをつけるのが常識になっています。

また、コンサルタントを入れて、戦略や社内の仕組みの変更を行っています。それは、何も知識や経験不足から専門家に頼るという事ではないのです。

自分自身の感情や盲点の存在を十分承知しているから、外部の目をいれるのです。人の特性を知っているから、客観的な第三者の力を借りるのです。

経営者が学んでも成果がでないというのは、根本的にここのところの理解が足りないのです。感情や盲点も学びによって克服できると思っているかのようです。

学びは、人の本質を知り、成果を出すために、自分や社員でできることと、他力を使って、自分や自社の状況を診断することを使い分けることを学ぶのです。

ところが、多くの場合、自力で取り組むことと、他力を使うことが逆になっていたりするのです。つまり、経営の意思決定を指導を仰ぐコンサルタントや経営の師匠と呼ばれる人にゆだねてしまう。

そして、本来、第三者の目を入れなければならない、現実の感情の揺れや盲点の検証を自力でやろうとする。あるいは、第三者を入れるのを拒む。

コンサルタントやコーチ、メンターの使い方が逆になっている。低成長市場の中で、自社の強みを引き出すか、あらたな市場を開拓していかなければならない能力を第三者にゆだねる。

そして、自分を見つめ、自社の検証を行う場合の感情の影響力や盲点を無視していては、仮に一時成功したとしても長くは続かない。自立できない経営者、会社と言わざる負えない。

逆にしましょう!そうれば、組織力がみるみる上がってきます。新たな市場機会の創出、既存市場での戦略創造の能力は直ぐに上がってきます。

そして、経営者自身の感情に自らが向き合い、自社の盲点に気づいていけば、社員は活気づき、組織力が高まり、魅力的な会社になります。そうなると、人材不足中でも、優秀な人材が集まってきます。

好循環が生まれるのです。今までの方法では悪循環のまま低成長市場をさ迷うことになるのは明らかです。

低成長市場からの脱出はコンサルタント、コーチ、メンターの使い方を改めるところから始まります。

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