実行計画で絶対必要な指標「定性指標」

戦略を実践していこうとする場合に不可欠なのが実行計画です。

 

皆さんの会社にも、実行計画、活動計画など名前はいろいろあると思いますが、何らかの行動計画があると思います。

 

その計画には、何を(What)、いつ(When)、どこで(Where)の項目に、それらの目標が示されていると思います。

 

そして、成果をはかる指標などが示されて計画が出来ているのではないでしょうか。

 

ところが、多くの実行計画に抜けている、ある重要な指標があります。

それは、「定性指標」です。

 

この記事では、「定性指標」の大切さを伝えていこうと思います。

成果は必ず定量的に測定できなければならないという定説

成果は、誰もが分かるものさしで測れるようにする。数字で測れるようにする。というのが定説のようです。

 

確かに、数字で、定量的にはかることで、その行動の進捗が分かりやすく、検証しやすくなります。何を(What)、いつ(When)、どこで(Where)が直ぐに分かって、行動したか、しなかったが明確です。

 

そして、本来の定量指標の趣旨は、あいまいさを無くすことです。あいまいにして、行動の評価が的確にできなくなることをさけたいのです。

 

定量化できないけれど重要なことがある

ところが定量化しずらいけれど大切なことってたくさんあります。

例えば、営業職ならば、顧客への訪問回数は定量化しやすいけれど、顧客との面談の質は定量化するのは難しい。

 

けれど、訪問回数も重要だけど、売上や利益に関係するのは、面談の内容、質です。そして、定量化にこだわると、この内容や質が欠落する。

 

どのように(How)行動したかが、欠落してくる。実は、このどのように(How)はその行動をとる能力に関係してくる。

定性指標は人の能力を伸ばす指標

どにように(How)を定量化する指標を置くのは難しい。しかし、何らかの目安をおいてはかる事は可能です。これを定性指標と呼びます。

 

先ほどの営業の例でいうならば、営業面談の内容をはかるものとして、面談中の顧客の言動、表情、次回のアポイントが取れたか、取れなかったか等

 

数値化ができるものもあれば、数値化がむずかしく、主観が入るものまである。しかし、一定の判断基準で測定していけば、主観が入るものも入れて、有効に指標として使える。

 

事項計画において、指標を置くのは、目標とする行動が取れたかどうかよりも、行動によって、目指す成果が得られたかが重要だからです。

 

目指す成果ならば、最終的な数値目標、売上目標や利益目標の進捗で測れるという意見もあるが、売上目標や利益目標は最終の成果であって、この数値を見てからでは、遅い。

 

最終結果を出す為には、途中の行動の見直しが必要になる。そして行動の内容や質の向上も求められる。

 

時系列で追うならば、行動→内容・質→結果という順番になるはずだ。そうならば、最終的に良い結果を出す為には、PDCAを回して、行動、内容、質を変えていかなければならない。

 

ここに定性指標をもし欠落させれば、行動にばかり目が向き、その内容や質の変化を組織として追うことはできない。個人の自覚にたよることいがいにないことになる。

 

そこでよく見える光景として、伸びる社員は伸びるが、ダメな社員はダメ。伸び悩みからなかなか抜けきれない。といった全てが本人まかせの能力開発になってしまう。上司はせいぜい研修を用意するか、励ますだけ。

 

本人が、定性指標などで、足りない能力が明確であれば、上司、部下がチームとして足りない能力の為に動くことにあり、より早く目標につくことができる。

計画通りの行動が取れているのに成果が出ない

実行計画通りに行動したのに結果がともなわない。この場合には2つの検証が必要になる。行動が違っていたのか、行動の中身がおいついていなかったのかの2点です。

 

定量指標だけで良いという前提には、行動しても思うような結果が出ない場合には、当然その行動の中身の検証を行うだろうというものである。

 

ところが、この検証が行われていないのが現状であろう。実行計画の達成意欲が高い。それゆえに、達成可能な行動計画をたてる。そして、計画通りに行動するが成果がともなわないことが続く。

 

計画通りに行動しているので、とりあえずは、行動したので、行動したという達成感は味わえる。結果が出ないのは市場の責任にする。

 

低成長市場にいる中所企業の特長といったら、お叱りをいただくことになるだろうか。低成長市場から抜け出し、成長企業になる為には、あらたな成長戦略に沿った行動に変化させなければならない。

 

行動の変化をもたらすのは、行動の後の検証である。この検証には定性指標を仮に置かなかったとしても、行動の中身の検証が不可欠です。

ゴールに向かって確実に進む為の検証と実践が重要

実行計画は何のためにあるのか?

 

それは、戦略にそった行動を推進し、必ずゴールに達するために必要なものです。それゆえに、行動の検証とその後の行動の進化が大切になる。

 

指標はそのために置く道具になる。指標を達成することがゴールではない。ここを肝に命じて、実行計画を作成し、目標や指標を設定していけば、必ずゴールに向かうことができる。

 

必要十分な時間を取って、検証し、行動を進化させていきましょう。

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