組織は戦略実践の為にある

戦略もできた、実行計画も作成し、定性指標ももりこんだ。後は実践し、検証する。

PDCAを回して、戦略を実践しながら、会社の社員全員が成長しながら、会社も成長する。低成長市場にいることをチャンスにかえることができる。

 

というように進みたいところです。しかし、この実行計画の実践を進めていく為には、まだやらなければならないことが残っています。

 

組織です。戦略実践の為に、組織がこれを推進させていくことを考えておかなければなりません。この記事では、戦略実践の為の組織がどうあるべきかについてまとめていきたいと思います。

 

組織の現状の捉え方

戦略実践の組織について示す前に、現状、多くの会社が捉えている組織について独断と偏見に満ちているかもしれませんが、示していきたいと思います。

 

戦略よりも戦術をベースにしてきた会社が多いからかもしれませんが、現場の状況に合わせて組織をつくってきたように見えます。

 

顧客が増えたから営業を増やす、スタッフを増やす。スタッフが増えたから、管理職が必要なので、職歴や成績で管理職に抜擢する。

 

中には、職歴も長くなり、そろそろ給料を上げなければならないから、役職をつけるというようなことも行われているようです。

 

これまでは、これで良かったかもしれませんが、戦略をベースに会社を運営していこうとすると、この組織の現状も変えていきたいところです。

 

先に人がいて、役職が決まるのではなく。先に役割がある

組織を表すのに、組織図がある。これは、誰がどんな役職についているかを表している

がその前に、どんな役割があり、その役割の責任範囲を表している。

 

役割があって、その役割を担う人の名前が示されている。順番を間違えてはいけない。役割が初めに存在するのです。

 

話が少しそれるかもしれないですが、名刺交換した時に、肩書が○○会社の営業部長と書いてある。そこで、少し意地悪をするときがあります。「営業部長ってどんな役割ですか?と聞くのです。

 

たいていの人は、ちょっととまどって、「営業のとりまとめですかね」なんて答えます。たしかに、営業のとりまとめに間違いはないですが、そのとりまとめをどのようにすることが求められるかが重要なことです。

 

このような会社はたいてい、先に人がいて、この人を営業部長にしよう、この人は課長だな、というように先に人がいて、その人に役職を付けていく。

 

戦略実践の為の組織は、実践の為に必要な役割がきまる。その役割に名前をつけると、例えば、営業部長のように名前がつけられる。

 

役割とその役割が担う成果責任が先にあってそこに人が入る

戦略を実践する為に、実行計画をたて実践していくわけですが、実践して成果を確実に達成していくには役割が必要になる。

 

営業という役割、営業事務という役割や、経理、人事、総務といった役割が組織として成果を最大限にしていく為には、役割を分担していく。

 

そして、個々の役割を発揮させ、個々の社員の能力を高めてさらに成果を出していく役割も必要になる。

 

組織が大きくなればなるほどに、1人の人間が面倒見れる数が限られているので、組織は階層化していく。そうして組織図ができあがるのです。

 

それゆえに、課長の面倒をみる部長の役割は当然、課長とは違う。そしてその求めれる成果も違ってくる。部長が課長の面倒をみるということは、課長が求められる成果がだせるように、支援していくことになる。

 

時には指示を出し、時にはコーチングで課長の能力を引き出し、時にはメンターとして精神的な支えにもなる。

 

課長が成果を出すということは、課長以下の社員の成果が出ているということになり、部長はその部門の成果全体の責任を担うことになる。

そして、部長という役割に求められる成果責任が決まってくる。役割とその成果責任はセットで明確に示されることが必要になる。

 

その役割をにない、責任をはたすことで、確実に戦略が実践され、組織の目的達成へとむかうことができる。

 

このように戦略実践の為の役割と成果責任が先に決まり、その役割を担える存在を会社の中から探す。あるいは、担える可能性がある人材を探すことになる。

 

もし、いなければその役割は欠員となる。

 

役割を担える、担う可能性がある人材がいなければ欠員とする

役割を担える人材が現状社内にいなければ欠員とする。欠員として、一刻も早くその欠員がなくなるように人材を育成しなければならない。

 

その人材育成を考えずに、人がいないから、できないのは分かっているけれど、誰かにその役割をまかせたとする。戦略は実践されるはずはない。人をいれても、欠員でおいておいても戦略は実践されない。

 

ならば、欠員にして、その役割が不在だということを社員全員が認識して戦略にのぞむことのほうが課題が明確になりゴールに近づく。

 

外から人材を採用するにしても、どのような経験と能力が必要になるかが明確になり、適材を採用する確率があがる。

 

役割と成果責任が明確な組織が戦略実践を加速させ、会社を成長させる

あなたの仕事は何ですかと聞いた時に、役職名ではなく、役割を言える社員で組織されている会社は、それぞれが自分の役割とどんな成果をだすかを認識している

 

そんな組織が市場が成長している、成長していないにかかわらず、未来をみすえて会社を成長へと向かわせる。

 

戦略だけでは会社は成長しない、その実践の為の実行計画がないと、方向は分かっても、そこにたどりつくすべが分からない。

 

そして、実行計画があっても、それを推進する為の役割と成果責任が分からなければ、推進力は弱くなる。

 

この戦略、実行計画、組織の一貫性が取れていれば、低成長市場はむしろチャンスになる。なぜならば、他にこの3つの一貫性がとれている企業は少ないからである。

 

急いで、この3つの一貫性がとれる会社をつくりましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA